とやま市議会だよりテキストデータ版は、写真や表など一部を省略して編集しています。 また、音声読み上げ機能によっては、正しく読み上げできないことがあります。 5つの常任委員会において、付託された議案などを審査し、9月28日の本会議では、各委員会の審査の概要と結果が報告されました(各分科会の報告は9月26日の予算決算委員会において行われました)。 その内容の一部を掲載します。 予算決算委員会  4年度富山市一般会計補正予算など10件については、いずれも原案のとおり「可決」した。 総務文教分科会  4年度富山市一般会計補正予算など3件について、審査した。 (仮称)水橋地区義務教育学校整備事業          (反対意見の表明) 本会議の答弁や分科会の質疑を通して、PFI方式では、民間事業者から提案された施設の構造が複雑になり、予防保全の観点から維持管理費が従来型で整備するよりも増加することがあると分かった。  維持管理業務はPFIの事業期間が終了した後も続き、また、PFI方式では大手ゼネコンなどが代表企業となることが多く、地元企業や中小企業に仕事とお金が回らない。  今回の118億円余りの債務負担行為の設定については、一度立ち止まって、子どもたち、保護者、教職員、住民の皆さんの学校への希望や要望を十分に考慮して、従来型で整備することに方向転換した方が、将来的にも良いと考える。  また、水橋地区で唯一の学校となるが、給食室を造らない計画に驚いた。出来たての給食が提供されないことや、作る人と子どもたちがお互いに顔が見えないこと、地域でとれた魚や野菜などを学校で調理して提供される過程を子どもたちが見ることもできない。食育の面からも、災害時の住民の安心・安全の面からも再考すべきと考える。 (賛成意見の表明) 富山市が初めて取り組む義務教育学校であり、大変期待も寄せられており、その校舎については大きなインパクトがあると考える。また、中央小学校やしばぞの小中学校は、PFI方式で整備したからこそできた校舎であり、本事業もぜひPFI方式で整備し、民間の活力を生かした素晴らしい義務教育学校を造ってほしい。 しばぞの小学校及びしばぞの中学校・中央小学校・新庄北小学校包括管理業務委託費                     (反対意見の表明) 民間事業者への包括管理業務委託では、市による直営方式には見られない施設管理全体をマネジメントする業務費用が発生し、委託費が増加することがあると当局も認めている。従来型で建設した学校と同じように、修繕や清掃などの仕事を地元業者が実施し、きちんと用務員を配置して、直営方式できめ細やかな管理ができるようにするべきと考える。 (賛成意見の表明) 教職員の働きかた改革の観点や、きめ細やかな施設の整備ができると当局からも説明があったが、対象の学校はPFI方式で整備された施設であり、これまでの民間の技術りょくを生かした維持管理は絶対に必要だと考える。 厚生分科会  4年度富山市一般会計補正予算など5件について、審査した。 第73回全国高等学校スキー大会開催にかかる負担きん    (委員からの質疑) 市が所有しているリフトをジャンプ競技の選手輸送に利用するとのことだが、現在リフトが休止中ということであれば、大会を誘致している富山県への譲渡などを検討してはどうか。 (市の答弁) 譲渡については、すぐにできるものではなく、また、県が点検・整備にかかる費用の全額を負担するという考えもあるが、開催に向けて県や富山県スキー連盟と共に選手の輸送方法について検討した結果、リフトの使用が必要であるとの結論に至ったため、今回は開催地として協力したいと考えている。 (委員からの質疑) 今後の大会においても、市の方で負担することになると、リフトの老朽化も進み、さらに費用がかかることが想定されるため、長期にわたった計画を検討すべきではないか。 (市の答弁) リフトの休止期間が2年間であったことから、まだ動かすことは可能という判断だったが、将来にわたってこのリフトを使用することは難しいと考えていることから、改めて県にしっかり確認をしていきたい。 経済環境分科会  4年度富山市一般会計補正予算など4件について、審査した。 新事業創出促進事業費                  (委員からの質疑) 創業者等を支援するためのポータルサイトを作成するとのことだが、補正額400万円の内訳はどのようになっているのか。 (市の答弁) 補正額400万円のうち、およそ300万円がポータルサイトの構築にかかる費用である。  また、本市における起業意識の高揚を図りたいと考えており、若手や女性の起業家のインタビュー記事をポータルサイトに掲載するための取材費等として、およそ100万円を見込んでいる。 (委員からの質疑) 創業に対して意欲のあるかたが早くポータルサイトにたどり着けるよう周知が必要と考えるが、どのように取り組んでいくのか。 (市の答弁) ポータルサイトは来年4月の開設を予定している。  市のホームページや広報への掲載に加え、SNSを活用するなど、創業を志す若いかたに伝わりやすい発信方法も検討していきたいと考えている。 建設分科会  4年度富山市一般会計補正予算など2件について、審査した。 公園整備事業費                     (委員からの質疑) 呉羽丘陵フットパス連絡きょう周辺広場整備事業の推進を図るために今回補正するとのことだが、この周辺広場整備の事業費の総額はどのくらいになると想定しているのか。 (市の答弁) 周辺広場についてはPark-PFI手法で整備することを考えており、この手法の場合、事業者が建物の設置と併せて、広場や駐車場などの特定公園施設を整備し、市がその特定公園施設を買い戻す形となる。また、橋が完成してから周辺広場が完成するまでの間、仮設道路の整備などの費用がかかる。  事業者が決まっていないことから分からない部分もあるが、事業費の総額は5年度から7年度の3カねんで合計4億円から5億円程度と想定している。 部門別常任委員会 総務文教委員会  富山市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動用ポスターの作成の公営に関する条例の一部を改正する条例制定の件など9件については、いずれも原案のとおり「可決」した。  また、陳情1件については、「不さい択」すべきものと決した。 催事の後援者として富山市を使用する手続きの見直しを求める陳情                         (市の見解) 後援名義の使用承認の可否は、事務取扱要綱に規定しているとおり、承認または不承認の対象は「行事」としていることから、これまで「行事」自体の趣旨・目的・内容等について、承認基準に該当するかを審査してきた。  また、要綱では「後援とは、市が当該行事の趣旨に賛同し、奨励の意を表すること」などと規定しているとおり、市が当該行事の開催を肯定するものであり、直接「信用を付与する」ものではないが、一方でそのように受け止められることについては否定できないものと考えている。  後援名義の使用承認の審査にあたっては、「行事」自体の内容等についてはもとより、その主催団体が社会的に問題のある団体であるか否かを含めて審査対象とするよう、要綱の見直しを検討していきたいと考えている。 (賛成討論) 今回の統一教会の問題を機に、当局が後援名義の使用承認の過程で、必ずしも申請書等を厳密に審査していなかったことが分かった。  公文書公開請求により、実際の後援等名義使用承認申請書や添付書類を確認し、大変疑問に思っていたところであり、陳情者の思いに賛同している。  市議会として、この陳情を採択し、当局に今後の審査の見直しを促したい。 (賛成討論) 当局では、これまでこういった事案を経験したことがなく、社会情勢や世論の動向もあることから、後援名義の使用承認の審査について見直すと明言している。そのため、この陳情は、素直に認めて採択すべきであり、それが市民の意見に応えることになる。 (反対討論) これまでの統一教会との関わりについて、市長も各部局も大変反省をし、これから見直しを進めていくと本会議や本委員会でも答弁があった。そのため、本陳情のがんいは既に達成されている。 (結果) 不さい択すべきものと決した。 厚生委員会  富山市立水橋児童館の指定管理者の指定の件など2件については、いずれも原案のとおり「可決」した。   【所管部局からの報告事項】 病院事業局 ・富山市の病院事業のあり方 こども家庭部 ・笹づ保育所の休しょ 経済環境委員会  工事請負契約締結の件(水橋漁港海岸8号りがんてい新設工事)など3件については、いずれも原案のとおり「可決」した。 富山市公設地方卸売市場条例の一部を改正する条例制定の件 (委員からの質疑) 市場使用料が現行の単価より高くなることから、市場内事業者等の負担が増えるのではないかと思うが、どのように考えているのか。 (市の答弁) 施設自体がコンパクト化することから、使用料単価は高くなるが、市場内事業者等にお支払いいただく使用料の1年間の総額が現状と同水準となるように単価を設定しており、みなさまには、おおむねご理解いただいている。 (委員からの質疑) 市が負担する総額は、1年間で幾らを見込んでいるのか。 (市の答弁) 一般会計から公設地方卸売市場事業特別会計への繰り入れは、4年度は、施設整備費用を含まない金額で約1億9,000万円を見込んでいる。  また、来年度以降については、事業期間である35年までの32年間で約113億円を見込んでおり、1年間あたりでは約3億5,000万円になると考えている。 (委員からの要望) 市の支出が増えることについて市民の理解が得られるよう、収支バランスをきちんと示し、経営改善の方法についても検討されたい。 【所管部局からの報告事項】 環境部 ・富山市公衆浴場設備改善事業補助金交付要綱の改正 ・「プラスチック資源一括回収モデル実証事業」の実施 農林水産部 ・農業集落排水事業特別会計の企業会計への移行 建設委員会 【所管部局からの報告事項】 上下水道局 ・契約金額1億5,000万円以上の工事請負契約 活力都市創造部 ・富山市景観まちづくり計画の改定 正副議長および各委員会委員の構成につきましては、富山市議会ホームページ(7、議員、 委員名簿)からご確認いただけます。また、富山市議会だよりの紙面に記載のQRコードからもアクセスできます。