八田橋と架替
八田橋について
八田橋は綾田北代線に位置し、一級河川いたち川に架かる3径間RCゲルバー桁橋で、架け替えや拡幅を経て、昭和40年頃に現在の八田橋の姿になったと推測されます。
綾田北代線は、富山市の主要な交通結節点である富山駅と東西の地域を結び、バスや路面電車などの公共交通が走行する幹線道路です。また、災害対策本部や防災拠点を連絡する緊急通行確保路線に位置づけられていることから、八田橋は、平時はもとより災害時においても、その機能維持・確保が強く求められる重要な社会インフラです。
八田橋 架橋位置
八田橋 1986年撮影
八田橋 2015年撮影
橋の架け替え
八田橋で採用されたゲルバー構造は、構造計算の容易さ、部材の省力化などのメリットがある一方、ゲルバー構造特有の桁架け違い部は維持・補修が難しく、耐震性や維持管理性に劣るなどのデメリットがあります。こうした中、八田橋の詳細点検を実施したところ、ゲルバー構造の桁架け違い部で損傷が発生し、進展していることが確認され、いますぐに落橋することはないものの、早急に何らかの対応が必要となりました。
架橋から約60年間、富山市の発展を支えてきた八田橋は、北陸新幹線の開業や、富山港線の南北接続などの南北一体的なまちづくりに伴う交通需要の増加も見据えて、平成26年6月に新しく架け替えられることにしました。
架替工事完了後のイメージパース
新たな八田橋
新しく架けられる八田橋は、地震に対する備えはもとより、適正な社会インフラを将来へと引き継いでいくため、維持管理性にも配慮した設計を行っています。
橋梁は、道路部と橋梁部との継ぎ目の周辺が構造上の弱点になりやすく、比較的、劣化損傷が進展しやすい部分です。そのため、八田橋では、桁と橋台が一体となった構造(ポータルラーメン構造)にすることで、継ぎ目に設置される伸縮装置や支承などの部材をなくし、橋梁の耐久性や維持管理性を向上させています。
また、桁と橋台を一体とするため橋梁の構造が複雑になることから、FEM(Finite Element Method 有限要素法)による構造解析やCIM(Construction Information Modeling)の導入といった、ICT技術を活用した高度な設計・検討を行っています。
CIMによる施工シミュレーション
FEMによる構造解析
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富山市 建設部 道路構造保全対策課 橋りょう係
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