富山市保育施設の再編及び民営化に関する基本方針
本市では、将来にわたって安全・安心で質の高い教育・保育サービスを安定して提供するために、将来的な保育需要の動向、施設の適正な配置、地域性等を総合的に勘案した上で、計画的な再編や民営化を推進するため、令和8年9月に「富山市保育施設の再編及び民営化に関する基本方針」を策定しました。
この基本方針に基づく再編や民営化の決定にあたっては、その地域の保育施設の状況や保護者・地域の意見を十分に伺い、慎重に判断します。
1. 基本方針策定の背景
(1)老朽化が進む市立保育施設
本市の市立保育施設は、第2次ベビーブーム(S46~S49頃)後に整備されたものが多く、建物の老朽化が進んでいます。これまでに修繕・改修により施設の安全性の確保に努めてきましたが、今後は多くの施設において、大規模改修や建替えが必要となることが見込まれます。
(2)集団保育の困難化
本市における就学前児童数は、長期にわたり減少傾向が続いており、それに伴い保育施設の利用児童数も減少しています。今後も利用児童数の減少が見込まれる中にあっても、特に幼児期(3歳以上)の子どもたちにとっては、社会性・協調性を育むためには一定規模の集団保育環境が重要となります。
(3)保育人材の適正な配置
保育士不足は全国的に深刻な社会問題であり、本市においても例外ではなく、必要な保育士の安定的確保と適正な人員配置が課題となっています。今後も将来にわたって、限られた保育人材を適正に配置し、安定した保育環境の維持に取り組む必要があります。
2. 基本方針の主な内容
(1) 市立保育施設の役割と機能
市全体の「保育の質の向上」に必要となる市立保育施設
本市では、私立を含めた保育施設の監査・指導を行っており、その中で市として保育行政に関するレベルの維持向上が求められています。また、保育現場において得られた知見を市内全ての保育施設に共有することで市全体の「保育の質の向上」を図ります。
地域福祉の観点により保育サービスを提供する市立保育施設
児童数が少なく私立保育施設では安定的運営が困難な地域における保育の提供や、特別な配慮を要する児童の受け入れなど、地域福祉を確保するために市立保育施設で保育サービスを提供します。
(2) 再編を検討する保育規模と流れについて(再編)
「市立保育施設の役割と機能」を前提としながら、子どもたちの健全な保育環境を確保するため、少人数化が進行する市立保育施設においては、以下の基準に基づき再編を検討します。
- 令和9年度以降年度当初の在籍児童数が3年連続して20人未満となった市立保育施設については、近隣保育施設(または新施設)への再編を検討します。
※再編の決定にあたっては、その地域の保育施設の状況や保護者・地域の意見を十分に伺い、慎重に判断します。 - 再編が決定した場合は、その翌年度から新規募集の停止を検討します。
- 年度当初の在籍児童数が5人以下となった場合は、当該年度末の休所を検討します。
(3) 民営化による多様な保育サービスの充実について(民営化)
本市では、平成17年度以降、これまでに27か所の市立保育施設の民営化を実施し、多様な保育サービス(延長保育、休日保育等)の充実や特色のある教育・保育のカリキュラムを提供してきました。今後も民間事業者の協力を得て、計画的に民営化を図ります。
※本方針では、どの施設をいつ「再編」・「民営化」するなど具体的な計画は定めておりません。
3. 基本方針に関するQ&A
よくある質問と回答について
Q:なぜ市立保育施設の再編や民営化を進めるのですか?
A:少子化による集団保育の維持が困難になることや施設の老朽化、保育士の確保が難しくなっている状況のなか、限られた財政資源の中で、今後も将来にわたって安心してご利用いただける保育サービスを提供していくためです。
Q:「再編」とは具体的にはどういうことですか?
A:児童数の減少に対応して、市立保育施設を1つの施設に集約し、保育環境を提供する取組みです。例えば、「近隣の保育施設への統合(既存施設への統合)」や「2つの保育所を統合し、新しく保育所を建てる(新施設への統合)」など、適切な保育環境を持続的に提供する取り組みです。
Q:再編はどのように決まるのですか?
A:利用されている市立保育施設の在籍児童数が、令和9年度以降3年間連続して20人未満となった場合、再編を検討します。再編の決定にあたっては、その地域の保育施設の状況や保護者・地域のみなさまのご意見を十分に伺い、慎重に判断します。
Q:なぜ「20人未満」を再編の基準にしたのですか?
A:20人は、国が定める認可保育施設の最低定員基準です。これは保育の安全性と質を確保するための基準でもあります。3歳以上児に対する保育について、20人未満の少人数保育では、
- 社会性や協調性を育むための集団生活の機会が少なくなる。
- 運動会や発表会など集団で行う行事が制限される。
- 小学校入学時など集団生活に直面した際に心理的ストレスを感じてしまう。
といった課題が生じます。
Q:再編や休所が決定した場合、その保育所を利用する利用者はどうなりますか?
A:再編や休所に際しては、利用されている保護者の皆さまのご意見を丁寧に伺います。例えば、近隣の保育所への転園をご希望される場合や、卒園まで現在の施設を利用したいといったご要望などをできる限り尊重し、ご意向を配慮した対応に努めます。
Q:再編や民営化の具体的な計画はもう決まっているのですか?
A:本基本方針では、再編・民営化の方針は定めていますが、「どの市立保育施設をいつ再編や民営化する」など具体的な計画は決まっておりません。今後、対象施設が生じた場合は、その都度、保護者や地域の皆様と十分に協議させていただいた上で進めてまいります。
富山市保育施設の再編及び民営化に関する基本方針(全文)
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