大山の四季(2024年)
大山地域の四季を写真とともに紹介します。
2024年11月 晩秋の白樺平
立山で初冠雪が観測された今日、資料館近くの白樺平は青空に包まれ、白樺の木々が白く輝いていました。白樺平は中部北陸自然歩道「立山山麓あわすの平をゆくみち」の途中にある高原で、立ち並ぶ白樺の木々は四季折々の美しい姿を見せてくれます。令和6年11月8日撮影
2024年9月 上野台地に広がる実りの秋
青い空と立山連峰に黄金色した稲穂の風景が美しい大山上野です。常願寺川を見下ろす上野は高台のため、稲作はできませんでした。それが今のように実りの季節を迎えることができるようになったのはなぜか、それは用水ができたからです。上野用水は、常願寺川左岸支流の小口川から水を取り入れ、延長約9キロメートルの用水を開削するという難工事によって完成しました。明治9年4月のことです。困難を乗り越えて完成した上野用水によって、この高台の地に水田が広がりました。村人たちの水田開発への強い意欲があったことが感じられ、この情景が永遠に続いてほしいと願います。令和6年9月13日撮影
2024年8月 夏の薬師岳
薬師岳登山では標高が上がるにつれ絶景が見られます。一方でガスがかかると遠くの景色は見えないけれど目の前の高山植物が一層、輝いて見えます。登りが辛くても小さくてかわいいお花を見つけると一瞬で心がなごみます。太郎兵衛平から薬師岳へ向かう途中、標高約2480メートルの薬師平に着くとニッコウキスゲの花が話しかけるように咲いていました。ハクサンフウロも風になびいて可憐な姿で出迎えてくれました。いよいよ山頂にたどり着くと令和5年9月に再建された祠が堂々と建っています。強風が吹き荒れる日でも薬師如来、月光菩薩、日光菩薩の薬師三尊の仏様が祠の中で見守りくださっています。その御姿に向かって無事登頂が出来たことに感謝し手を合せました。令和6年8月5日浅野寛さん撮影・談
2024年6月 薬師岳夏山開き
いよいよ夏山シーズンの到来を告げる薬師岳夏山開きが6月15日(土曜日)、16日(日曜日)にわたって行われました。最初に富山市亀谷の播隆上人顕彰碑の公園で安全祈願祭が開催されました。開山以来初めてまつられる薬師三尊が正面に置かれ、上滝にある大川寺の堀江住職の仏事のもと関係者約50人が登山の安全を祈りました。その後の記念登頂会には県内外から87人が参加し、16日には、新しくなった薬師岳山頂の祠に薬師三尊として薬師如来と日光菩薩、月光菩薩がまつられました。登頂会の参加者は、山頂に登り祠の前で手を合わせた時は感無量で記念の登山になったと喜び一杯の表情でした。
2024年5月 薬師岳の雪形
水の張られた田が水鏡になって空を映しています。富山市中大浦を通ると水田と家並み、里山と北アルプスの山々が段々に見渡せ、のどかな風景に目がとまりました。並んでそびえ立つのは大山地域の代表する山々で中央に標高2926メートルの薬師岳があり、その手前向かって左に標高2090メートルの鍬崎山、右には標高1782メートルの鉢伏山が見えます。雪解けが進み、薬師岳には残雪が形作る雪形が現れます。この時期に見ることができる雪形について、「山」の文字とか開山伝説にちなみ「手招き薬師如来」だとか、薬師岳に愛着を込めていわれています。2024(令和6)年5月30日撮影
2024年4月 常西合口用水と桜
上滝を通り過ぎると常西合口用水の桜並木が見えてきました。明治以前より、常願寺川にはかんがいのために多くの用水が引かれていました。特に流れが強い左岸側には12本の用水があり、ひとたび洪水が起こると用水の取水口が壊され、そこから氾濫が広がり被害を甚大にしました。そのため、合口用水の建設が求められ、明治25(1892)年から、わずか2年で完成したのが常西合口用水です。暴れ川を克服した日本最古の大規模な合口用水に沿って今では、「常西プロムナード」という遊歩道が整備され地域の人たちに親しまれています。満開の桜に春の訪れを感じながら先人の思いを偲びました。2024(令和6)年4月12日撮影
ご意見をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
大山歴史民俗資料館
〒930-1459 富山市亀谷1番地
電話番号:076-481-1415
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。