AIカメラを用いた研究事例の紹介
AIカメラを用いた駅まち空間でのイベントが歩行者数の空間分布に及ぼす影響
中央大学での研究内容を紹介します
中央大学理工学部のご協力のもと、AIカメラ人流データを用いた研究内容をご紹介します。
富山駅周辺では、まちの魅力を高めるため、一般社団法人トヤマチミライ(https://toyamachimirai.com/)などのまちづくり事業者がエリアマネジメントに取組み、さまざまなイベントが開催されています。
この研究では、AIカメラの人流データを用いて、イベントの開催により歩行者数の増加がみられる場所とどれだけ増加しているか、また、イベントの種類によって増加具合が異なるかについて統計分析を行いました。
分析したデータ
AIカメラによって観測された1時間単位の歩行者数
場所:南口駅前広場・南北自由通路・北口駅前広場・ブールバールの計4ヵ所
期間:2023年4月1日~11月30日 の計6,084時間。1時間単位。(気温も考慮)
イベントの種類:飲食物販売系とそれ以外の内容(エンターテイメント系)の2分類。開催場所と規模(面積)を考慮。
調べたこと
Q1 イベントの効果は自由通路を超えて南北に波及するか?
Q2 イベントの効果は、2車線以上ある幹線道路を越えて波及するか?
Q3 イベントの種類により波及効果は異なるか?
結果
Q1 イベントの効果は駅を超えて波及するか?
A1 YES
駅の南北どちらのイベントにおいても、南北自由通路を介して人数が増加していました。

*語句の補足
面積中央値とは、分析したすべてのイベントを面積の順に並べてみたときの真ん中の大きさのこと、
「有意ではない」とは、正の影響(人数の増加)があるとは言えないということ、を表します。
Q2 幹線道路を超えて波及するか?
A2 NO
幹線道路に面している南口でイベントを行っても、幹線道路を越えて人数の増加は見られませんでした。
一方、歩行者空間を豊かに整備したブールバールがある北口では、南北自由通路を越えて人数の増加がみられました。

Q3 イベントの種類により波及効果は異なるか?
A3 YES
南北自由通路で行われたイベントのうち、飲食物販売よりもエンターテイメントイベントの方がより大きな人数増加がみられました。

今後の研究に向けて
- 滞留時間と行動
- 年齢・性別・表情 (注)
- 経済波及効果の把握
今後、大学では2023年12月以降のデータも含めて追加で分析を行う予定です。
(注)ある人の表情の得点(「喜:80%、悲:10%」など)のみを集計する表情認識技術により計測するもので、個人の特定につながるような技術は用いられていません。
ご協力いただいた方々
中央大学理工学部 都市システム研究室 谷下雅義教授・都市空間デザイン研究室 三浦詩乃准教授
熊本大学大学院 海老鼻拓見氏
※所属や職は令和8年3月時点のものです。
※この研究について更に詳しく知りたい方、ご興味がある方は、
海老鼻拓見・三浦詩乃・谷下雅義「広場および自由通路におけるイベントが 駅まち空間に与える影響―AIカメラから得られる時間歩行者数の時系列分析」(第69回土木計画学研究発表会・春大会 2024年4月)をご覧ください。
まちづくりへの活用
このように、人の動きを1時間ごとやゾーンごとに分析できるAIカメラのデータは、波及効果を意識したまちづくり活動に役立てられると考えています。
富山市では、今後もAIカメラの研究や活用方法を紹介していきます。
ご意見をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
活力都市創造部 まちづくり推進課
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