定例記者会見 令和5年9月1日

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ページ番号1013687  更新日 2023年9月20日

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  • 日時 令和5年9月1日(金曜日)13時10分から13時55分まで
  • 場所 市庁舎東館802会議室

発表項目

  1. 「令和5年度富山市総合防災訓練」の実施について(防災危機管理部 防災危機管理課)
  2. 令和5年度の新型コロナウイルスワクチン接種について(福祉保健部 保健所 地域健康課)
  3. 「第63回富山まつり」の開催について(商工労働部 観光政策課)
  4. 乗合バス速達便運行社会実験について(活力都市創造部 交通政策課)
  5. 「AIオンデマンド交通システム」導入の社会実験について(活力都市創造部 交通政策課)
  6. 「富山映像大賞2023」授賞式の開催について(活力都市創造部 まちづくり推進課)

写真:定例記者会見 令和5年9月1日

記者会見の内容

発表項目

「令和5年度富山市総合防災訓練」の実施について

【市長】
令和5年度富山市総合防災訓練についてお知らせします。日時は、10月1日(日曜日)8時30分から11時まで、場所は、水橋地域の旧上条小学校グラウンド、体育館等において実施いたします。

この訓練は、近年、自然災害が激甚化、頻発化する中で、関係機関相互の連携と市民の防災意識の高揚を図ることを目的として、国や県にご協力をいただき、消防や医療機関などの防災関係機関、自主防災組織等の各種団体、地域住民の皆様とも連携しながら、大規模災害を想定した総合的かつ実践的な防災訓練を実施するものです。今回は、約40機関、450名の方々にご参加いただく予定です。

主な訓練の内容は、グラウンドでは、消防、警察、自衛隊等による倒壊建物や事故車両からの救出訓練のほか、応急救護所開設訓練、水道やガスなどのエネルギー関連施設の被害を想定したライフライン応急復旧訓練など、本番さながらの実働訓練を実施いたします。

また、体育館及びその周辺では、地域住民による避難訓練や防災啓発展示を行うほか、今年度初めての取組として、陸上自衛隊による、水害時におけるズボンを活用した浮き輪の作成要領や指や足などを骨折した場合における応急処置要領などの災害時に役立つ防災技術体験及び炊き出し訓練などの地域密着型の訓練のほか、はしご車体験などの各種体験コーナーも設置いたします。

本市の総合防災訓練は、昨年度の婦中地域における防災訓練に引き続きの開催となりますが、関係者の皆様、地域住民の皆様のご協力を頂きながら、有意義な訓練となりますよう、準備を進めてまいりたいと考えております。

令和5年度の新型コロナウイルスワクチン接種について

【市長】
今年度の新型コロナウイルスワクチン接種につきましては、本年5月から、重症化リスクの高い高齢者の方や、基礎疾患のある方などを対象に、「令和5年春開始接種」を実施してまいりましたが、その接種期限につきましては、この度、「秋開始接種」を開始する日が決まりましたことから、これまでご案内してまいりました8月31日から9月19日に延長いたします。そして、その翌日の9月20日からは、「令和5年秋開始接種」を実施いたします。
ただし、国からのワクチン配送スケジュールに伴い、12歳以上の方は、9月20日から接種ができますが、5歳から11歳の「小児接種」については10月5日から、生後6か月から4歳までの「乳幼児接種」については10月12日が接種開始日となります。

資料のイメージ図にありますように、「令和5年秋開始接種」につきましては、初回接種を終了したすべての方を対象としています。

「令和5年秋開始接種」の詳細を申し上げますが、1回目、2回目の初回接種を終えられた方が対象の追加接種につきましては、個別接種として各医療機関で実施いたします。また、初回接種を完了した生後6か月以上のすべての方を対象に、期間内に1回の接種が可能となっています。
一方、初回接種につきましては、今後も、個別接種として、対応していただける医療機関において、引き続き、接種の機会を提供いたします。

ワクチンにつきましては、追加接種、初回接種ともに、現在の流行主流株であるオミクロンXBB(えっくすびーびー).1(わん)系統の株に対応したワクチンを9月20日から使用いたします。

「令和5年秋開始接種」の接種券につきましては、「令和5年春開始接種」を接種された方と、生後6か月から4歳までの乳幼児の初回接種を完了した方へは、9月中旬以降、前回接種時期の早い方から順次発送いたします。
なお、「令和5年春開始接種」を接種されていない方につきましては、これまでに送付しております、お手持ちの接種券、3~6回目分を用いて接種することができます。なお、接種券を紛失された場合には、再発行が可能ですので、予約・相談センターへご連絡ください。

「秋開始接種」は、特例臨時接種として、自己負担なく接種が可能です。
県内では、7月上旬以降、新型コロナウイルス感染症の感染者数が増加傾向にあります。8月21日から27日までの定点医療機関当たりの感染者数は16.52人と前週の13.10人を上回っている状況にありますので、特に、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者の方や基礎疾患のある方につきましては、ワクチンの接種をご検討いただきたいと思います。

新型コロナウイルスワクチン接種につきましては、以上であります。

「第63回富山まつり」の開催について

【市長】
富山県内最大級のお祭り「第63回富山まつり」を、9月23日(土曜日)と24日(日曜日)の2日間、開催いたします。開催時期を夏から涼しい秋に移して今年が2回目となりますが、今回も富山城址公園、城址大通りなどで様々(さまざま)なイベントを実施します。

行事日程ですが、まず、23日(土曜日)は、富山県民会館において「越中おわら節全国大会」、富山城址公園や城址大通りで「星空バザール」や「富山のよさこい祭り」といったおなじみのイベントを行うほか、大人もこどもも楽しめるニュースポーツの体験イベント「城址アスレチックパーク」を開催します。そして、今回初めてとなる「富山県警音楽隊スペシャルパレード」、「東京ディズニーリゾート®40周年スペシャルパレード」を開催します。
24日(日曜日)は、毎年大人気の「はたらくクルマ」、オーバードホールで行われる「おまわりさんの演奏とドリルの祭典」のほか、土曜日同様、「城址アスレチックパーク」、「星空バザール」、「富山のよさこい祭り」を開催します。 

23日(土曜日)には、「富山県警音楽隊スペシャルパレード」として、富山県警音楽隊の皆さんが素敵な楽曲を演奏されるほか、3月31日のプレスリリースでもお伝えしましたが、東京ディズニーリゾートの開園40周年を記念して、「東京ディズニーリゾート®40周年スペシャルパレード」がやってきます。
富山県警音楽隊の皆さんは13時55分ごろのスタート、ミッキーマウスやディズニーの仲間たちは14時ごろに登場の予定です。ともにスタートは桜町交差点で、城址公園前交差点手前までの約800メートルを行進します。

スペシャルパレードの鑑賞のため、城址大通りの中央分離帯西側(城址公園側)の車道全車線と、東側(市役所側)の最も東側の車道1車線を観客スペースとして開放いたします。図ではオレンジ色の部分となります。パレードは黄色の線の部分を通ります。また、スペースに限りがありますが、塩倉橋上に「ハートフルエリア」を設け、車いすの方や、妊婦の方などにご利用いただくこととしております。なお、皆さんが安全に楽しく鑑賞できるよう、小さなお子さまを前に出してあげるなど、譲りあって鑑賞いただくようお願いします。

ここでお願いです。観客スペースは直前まで道路として使用しておりますので、皆様へのご案内は13時20分ごろを予定しております。準備や混雑の状況により前後する可能性がありますが、準備が整い次第、係員がご案内いたしますので、指示に従ってゆっくりとお進みください。また、いずれの場所も、危険防止のため、事前の場所取りは厳に慎んでいただきますようお願いいたします。

「富山まつり」開催に伴い、9月23日(土曜日)の12時30分から22時まで、24日(日曜日)の11時30分から18時30分にかけて、城址大通りとその周辺において、交通規制を行います。今回は、規制の区間が例年と異なります。「東京ディズニーリゾート®40周年スペシャルパレード」の開催に伴い、赤色のエリアが追加で規制となります。規制時間中は車両の通行や周辺駐車場から車の出入庫ができないほか、路線バスの経路変更がありますので、ご利用の方はご注意いただくとともに、ご協力をお願いします。

スケジュールや交通規制の詳しい区間などは、ホームページで公開しております。資料のQRコード又は「第63回富山まつり」で検索するとご覧いただくことができます。なお、今回は例年をはるかに上回る方のご来場が見込まれます。渋滞緩和のため、ご来場の際は、公共交通機関のご利用をお願いいたします。

ディズニーパレードの本市での開催は初めてで、どんなパレードが繰り広げられるのか、私も大変楽しみにしております。また、ミッキーたちには、このパレードをきっかけに富山を大好きになって帰ってもらえたら幸いです。市民の皆様、ご来場の皆様には、ミッキーたちが楽しくパレードができるよう、安全な運行にご協力をお願いいたします。

乗合バス速達便運行社会実験について

【市長】
本市では、乗合バスの速達便による乗車時間の短縮や、増便による混雑の緩和などで、利便性の向上を図るとともに、JR高山本線における災害時等の補完機能、いわゆるリダンダンシーとしての可能性を検証するため、10月より笹津線において、速達便を2本増便する社会実験を実施いたします。

期間は、令和5年10月2日(月曜日)から令和6年3月29日(金曜日)までの平日となります。
対象とする路線は、笹津線の「笹津」停留所から「富山駅前」停留所の間となります。本路線は、運行頻度が高く、バス路線の中でも利用者が多いことから、市では「イメージリーダー路線」として位置付け、先導的かつ重点的に、新型車両の導入や停留所等の整備を支援してきました。
次に、停車する停留所につきましては、全33停留所中、利用者の多い主要な10停留所に停車することとしております。
運行時間につきましては、笹津発6時55分と、7時25分発の2便となります。所要時間は、最大で約10分の短縮となり、JR高山本線の笹津駅から富山駅間と同等の所要時間となります。
運賃につきましては、通常運賃と同額で、現在お持ちの定期券の利用も可能となっておりますので、ぜひご利用いただき、その有効性を感じていただければと思います。

この社会実験は、昨年度策定しました「高山本線ブラッシュアップ基本計画」に位置付けた施策でもあり、JR高山本線とのネットワーク機能の強化による利便性向上や、JR高山本線の事故や悪天候による運休などの緊急時の補完機能についても、効果検証を行いたいと考えております。

「AIオンデマンド交通システム」導入の社会実験について

【市長】
本市が大山地域で運行する市営コミュニティバス大庄循環線のエリアにおいて、将来に向けた持続可能な移動手段を確保するため、「AIオンデマンド交通予約配車システム」の社会実験を10月2日から行うことといたしました。この「AIオンデマンド交通システム」は、利用者の予約に対して、AIが最適な運行ルートを設定し、リアルタイムに配車を行う利便性が高いシステムであります。

この交通システムの愛称をご紹介いたします。「あいのり大山」です。
この意味としましては、まずは、相乗りのバスということがありますが、「あい」という部分に三つの意味を持たせております。一つに、AI(人口知能)の「I(あい)」で、人工知能を駆使した利便性の高いバスであり多くの方に利用いただきたいということ、二つに、私の「I(あい)」で、マイバス意識が醸成されること、三つに、愛するの「愛(あい)」で、愛着をもって、地域で親しんでいただけるバスになることの期待を込めて名付けております。
次に運行につきましては、月曜日から土曜日の9時から17時までで運行します。停留所につきましては、これまでの22の停留所に加えて、10停留所を新設し、32か所の停留所となります。
予約につきましては、乗車予定の30分前までに、ウェブサイトや電話で行うことが可能で、予約時に乗車と降車の停留所の概ねの到着時刻をお伝えすることができます。
より多くの方にご利用いただくため、9月から、地元で運行内容や予約方法などについての説明会を開催することとしております。
なお、大山コミュニティバスの才覚地(さいかくち)線や小坂(こさか)線など、他路線からAIオンデマンド交通システムへ乗り継ぐ場合、1回の乗車運賃で乗り継ぎが可能となっています。駅やスーパー、病院、公共施設などへのアクセスがより容易になると考えております。

本市としましては、本社会実験を通じて、高齢化の進行によるラストワンマイルの課題や、地域の多様な移動ニーズへの対応などを検証し、本格実施につなげてまいりたいと考えております。

「富山映像大賞2023」授賞式の開催について

【市長】
2020年に続き、トリエンナーレ方式に移行してから2回目の開催となる「富山映像大賞2023」授賞式を10月8日(日曜日)にTOYAMAキラリ2階ロビーにて開催いたします。

本大賞では、本年2月1日から5月31日までの約4か月にわたり映像作品を募集したところ、「いのち」をテーマとしたプロフェッショナルコースには国内外から82点、「ファミリー」をテーマとした市民向けコースには25点、合計107点の応募がありました。
今回から富山市在住、在勤者を応募条件とした市民向けコースを新設しましたところ、市内の高校生などを中心に25点の作品が集まり大変うれしく思っています。これをきっかけに、より多くの人に見る、作るの両側から映像に触れてもらうことが大事だと思っています。ひいては、まちの(にぎ)わいにつながっていけば良いと考えています。
募集締め切り後、6月中旬から8月上旬までの2か月間で一次審査を終え、現在は二次審査を行っています。

賞構成につきましては、プロフェッショナルコースは賞金100万円のグランプリを含め6点を設定しております。ほかにも銀座ダイヤモンドシライシ様から提供いただいたダイヤモンドネックレスが賞品となる賞もあります。各賞の副賞のガラストロフィーは、受賞をきっかけに「ガラスの街とやま」を感じ、愛着を持ってもらいたいという思いを込めて、富山ガラス造形研究所の主任教授として活躍されている本郷(ほんごう)(じん)さんによる、公募テーマをイメージした一点ものの作品を用意しています。市民向けコースでは最優秀賞を含め7点を設定しております。また、全作品の中から最もユーモラスな作品としてハハハ賞1点を吉本興業ホールディングス様の協賛により設定しております。

最終審査は授賞式当日の10月8日に実施します。本大賞の総合プロデューサーを務める伊東(いとう)順二(じゅんじ)さんのほか、富山市出身の映画監督の本木(もとき)(かつ)(ひで)さんや俳優の西村(にしむら)まさ(ひこ)さん、劇作家で演出家のタニノクロウさんなど7名と特別審査員2名による最終審査を行い、各賞に該当する作品を決定します。
また、授賞式当日には、ゲストとして吉本興業ホールディングス前会長で現在は一般社団法人mother(まざー) ha().ha() 代表理事の大﨑(おおさき)(ひろし)さん、2014年日本観光ポスターコンクール総務大臣賞や2015年マドリード国際映画祭にて外国語ドキュメンタリー部門最優秀作品賞他の2冠を受賞されている写真家・映画監督の宮澤(みやざわ)正明(まさあき)さんの2名に加え、最終審査員の伊東順二さん、本木克英さんの計4名によるトークショーなどのイベントを行い、授賞式を盛り上げたいと考えております。当日は一般の方もご来場いただけますので、ぜひ会場まで足をお運びいただければ幸いです。独創的で個性豊かな映像作品を通して、映像芸術の魅力や可能性などを存分に堪能していただきたいと思います。

最後にコマーシャル映像を流しますのでご覧ください。

※コマーシャル動画の再生(30秒)

私からは以上です。

質疑応答

【記者】
先月、総務省から「ふるさと納税に関する現況調査結果」が公表されました。全国で昨年度過去最高額となる一方で、控除額が寄付受け入れ額を上回る「赤字」となる自治体もあり、富山市もその一つとなっていると思います。このような現状を踏まえ、市長のふるさと納税制度自体への是非、考え方をお聞かせください。加えて、今後、赤字状態を解消するための方策などを検討する考えはあるか、もしあれば、どのようなことを検討するか、お聞かせください。

【市長】
本市のふるさと納税に係る寄附受け入れ額は年々増加しております。令和4年度は過去最高額となったところです。一方、市民の方がふるさと納税をされたことに伴う寄附金控除額が寄附受け入れ額を上回る「赤字」の状況となっております。
ふるさと納税については、国の制度として、各自治体が同様のルールの中で取り組んでいるものであり、市の特産品や市の良いところをPRするための絶好の機会にもなっていると考えております。このことから、今後も、事業者の皆様、関係者の皆様と協力しながら、本市の特色ある返礼品の提供に努めてまいりたい、そして、本市の魅力をふるさと納税の仕組みを使って全国に発信してまいりたいと考えております。

二つ目の質問についてでありますが、寄附の受け入れ額を増やすための取組についてお答えします。一つに、寄附金受付サイトの追加です。寄附受付のポータルサイトは今年度2つのサイトを追加して、現在、合計6つのサイトで申し込みができることになっています。また、返礼品の数は、提供を開始した平成30年は78品目でした。様々(さまざま)な生産者などの方々の協力のほか、市役所職員の中でもチームを組み検討するなど、返礼品を増やす努力をした結果、現在、330品目まで増えており、選ばれる方、納税していただく方の選択肢も増えたのではないかと考えております。
このほか、例えば東京で行われている富山県人会などの機会もPRの絶好のチャンスですので、今年度であれば、東京富山市友会総会(の懇親会)や東京富山県人会連合会の懇親のつどい、近畿とやま市友会の総会において、私自身も向こうに在住の方々にPRしておりますし、チラシを配布したり、職員も工夫しながら実際にそのようなところに赴いて、富山に縁やゆかりのある方に直接PRすることも行っております。

しかし、富山市も一生懸命努力していますが、他自治体も一生懸命努力していらっしゃいますので、今のところなかなか赤字が解消しない状況にあるというのは事実であります。ですので、今後とも第一義的には富山市の魅力をPRする、発信していくということを心掛けながら、寄附者の方々にも、魅力的な返礼品や申し込みしやすいような仕組み(づくり)に努めてまいりたいと考えております。

【記者】
先日、宇都宮市のLRT開業に際し、副市長が訪問されたと聞いています。ライトレールの先行事例として、宇都宮市も(富山市を)参考にされたと言われていますが、(宇都宮市の)開業の所感をお聞かせください。また、宇都宮市は「ホンダ」という大企業があり、(従業員の通勤用)バスを廃止してまで利用者を確保しようという動きなのですが、富山は今後どうしていくのか、ライトレールを持つ市同士の交流について何か具体的な予定があるのか、お聞かせください。

【市長】
先に(宇都宮市との交流について)、これまでも交流をしながら今日まで来たところですし、具体的に予定はありませんが、今後も交流を深めてまいりたいと思っています。別の視察でしたが、去年、宇都宮市を訪れた時に工事中の軌道を見学させていただき、いよいよもうすぐ完成すると宇都宮の地で実感したところであります。
宇都宮市が、今回、(国内では)70数年ぶりに(路面電車を新設して)、かなり長い区間(14.6キロメートル)を(全線)新設されたということは、非常に素晴らしいことだと思っています。その際、森前市長が進めてこられたコンパクトシティ(政策)の中で、公共交通の果たす役割、特に鉄軌道の役割を大いに参考にされたということを伺っておりますし、思い切った公共交通への投資もされましたし、バスから鉄軌道へシフトしたということでありますので、非常に良い決断と良い事業をされたと思っています。(宇都宮市も)宇都宮駅が(鉄軌道の)中心でありますので、反対方向の路線がまだ残っており、それが完成して初めて宇都宮市の考えておられるような鉄軌道の公共交通の輸送システムが完成しますので、一刻も早い完成を願っているところであります。私も期待しています。

【記者】
福島の原発処理水の放出に関連して伺います。一部報道で富山市でも中国からと思われる不審な電話があったということですが、これに関して市長の受け止めをお聞かせください。また、今後の日中関係で懸念されるようなことがありましたらお聞かせください。

【市長】
福島第1原発の処理水の海洋放出について、現在報道でありますように、中国が水産物の輸入を停止すると発表されたことや、中国からの団体旅行や個人旅行など旅行客のキャンセルが相次いでおり、今後(もキャンセルが)増加しそうだというような報道も耳にしております。また今ほどご指摘のあった中国からの嫌がらせの電話などが県内でもあったという報道もされております。このことについては誠に遺憾であり、(処理水の海洋放出は)科学的な根拠やエビデンスに基づいた安全であるという数値(に基づいて行われており)、IAEA(国際原子力機関)が人体に影響がないということを科学的根拠や数値を基にコメントもしておりますし、日本政府もそのようにコメントしております。私たちも福島産の海産物は非常に安全で問題はないという気持ちでいっぱいでありますので、中国には冷静な対応をお願いしたいと思っています。
一番懸念するのは、今おっしゃった風評被害により漁業者や漁業関連の水産物加工会社、それにまつわる輸出入業者、運送業者、製造業者など、たくさんの方々が影響を受けますので、これにつきましては政府がしっかりと予算を組んで手当をすると発表されていますので、そこはしっかりと実行していただきたいと思います。私たちとしてできることは、やはりそういうところ(風評被害のあるところ)の海産物をしっかりと国内で消費するということが大事ではないかと思いますので、今までもそうでありましたが、東北の海産物、「福島の海産物は安全だからみんなで買って食べよう」というような運動を一生懸命行っていけばいいのではないかと思います。
国と国との関係でありますが、これは一地方自治体の長がコメントするのもどうかと思いますので私自身の私見になるかもしれませんが、やはり近くて遠い国というのは本当にあるんだと実感しています。本当は近くて近い国と言いますか、隣国でありますので、経済的交流や私たちみたいな基礎自治体同士の交流もありますし、民間企業が進出したり、経済的にやりとりしている会社もたくさんあるわけです。ですから、本当は近くて近い国なのに、現在、正常な状態が保たれていないということですので、今回は処理水の問題でありますが、しっかりと正常な状態に戻り、両国が友好な関係で今後進んでいけば良いと(思っています)。一刻も早くそのような正常な状態に戻れば良いと願っています。

【記者】
昨日のワンチーム会議での発言についてお聞きします。こども食堂に関連して、地域食堂としての色合いが濃くなってきており、県の要件も緩和して欲しいという趣旨のことをおっしゃられたと思いますが、改めてもう少し詳しくその思いをお聞きします。また、今後、市長がおっしゃるように地域食堂もしくはシニア食堂というような高齢者が高齢者をお世話するようなかたちにもなっていくのではないかと思われますが、そのことに対する行政の関わりや支援についての考えもお聞かせください。

【市長】
こども食堂の取組は非常に大事だと考えております。そしてそれが地域に根差して、お住まいや学校などの活動拠点の近くで開催されているということは非常に大事なのではないかと思っています。
県にお願いしているのは、その補助要件等の緩和ということです。例えばこども食堂であれば、これまでは月2回開催して、年に24回やらないと補助が出ないといった要件【※】があったと思います。それを実際に地域のこども食堂をやっている方に聞くと、食材なども全てボランティアでやっているので、(開催)できたりできなかったり、行けたり行けなかったりするということで、そういう開催日数のハードルを下げていただけませんかと(言われます)。月に1回とか、1学期のうち2回とか、年に6回とか、4回とか、そうすると非常にやりやすいと(言われます)。それ以上できる時は、私たちもまた努力してやりたいという(ことです)。その(実施)主体は、自治会であったり、地域の有志であったり、ライオンズクラブのような団体であったり、様々(さまざま)なわけですが、そのように、開催の要件を緩和して欲しいということが一つあります。もう一つは、その(こども食堂の)内容を聞いてみると、お世話したりされたりするのは、地域の子どもの世話のために集まってきたお年寄りだったりもするわけです。お年寄りと子どものコミュニケーションがそこで生まれて、みんな仲良くやっているし、学生も参加して小学生に宿題を教えたりもしているので、どちらかというと「こども食堂」という名前ではあるけれど「地域食堂」みたいなイメージです。「シニア食堂」と言われましたが、それもありで、公民館や、様々(さまざま)なところで(対象者の範囲を広げて)開催できるように、様々(さまざま)なハードルを下げてはどうですかという意味合いです。
富山市も補助金を持っていますが、市民生活部で何とかたくさんの方に使ってもらえるように現在、鋭意、工夫しており、来年も使い勝手の良い施策が打ち出せれば良いと思ってます。その際は、県とも相談して、協力も仰ぎますし、県と市のダブルで補助が入れば一番良いと思っています。
【※】現在、富山県子どもほっとサロン事業(こども食堂の新規開設経費の助成)において、年間の実施回数の要件はありません。

【記者】
先日、9月補正予算が発表されました。大雨関連の予算が大きかったと思いますが、その中でも、例えば、町内会に10万円の支援金を出すといった少し特徴がある事業もあったかと思います。今回、どういったことを心掛けた編成なのか、お聞かせください。

【市長】
(主は)災害の復旧です。やはり一番予算額も割きましたし、それをなるべく早く執行したいということだと思います。それはそれとしてなるべく速やかに、できるだけ多く(激甚災害に)認定されるように、こちらも心がけたいと思います。
しかし、町内会(単位)で、大雨の土砂で埋まった水を上げるといった(災害復旧を行う)時には今まで支援がなかったので、今回激甚災害に指定されたということもあり、7月12日の大雨(被害)に対して、その後の片付けや環境整備、災害箇所を町内会で直したというものに関しては、町内会から申請があれば10万円を助成する(こと)と(いたしました)。この部分(災害復旧に係る町内会への補助)はなかなか(補助できる)メニューがない一方、地域の住民の方は、ひどい場合は重機やトラックなどを借りたりしながら(復旧活動を行っていらっしゃいます。)。燃料費もかかりますし、実際は町内会費を使いながらやっていらっしゃるので、そのようなところにも今回は支援が行き届くようにしたいという思いで、一律10万円という(支援制度を)作りました。今回、激甚災害の指定を受けたということもあると思いますが、そのようなところで(新たに)予算化しました。

【記者】
今回、財政調整基金に18億円を積み立てらました。今後を見据えてということだと思いますが、改めて、その考えをお聞かせください。

【市長】
財政調整基金を崩すという話もありますし、また新たに積むという話もありますが、富山市ほどの財政規模ですと、予算を組むとき、あるいは今回の災害のように突発的な事が起きた場合、いくらが適正かはわかりませんが、100億円くらいは必要だと思います。そのようなことも含めて、たくさんあればいいのかもしれませんが、使う時にはしっかり使う、その使うための原資として18億を積ませていただきたいということで提案しています。メリハリですね。

 

※発言内容を一部整理して掲載しています。・・・富山市広報課

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