定例記者会見 令和5年10月2日

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1014040  更新日 2023年10月23日

印刷大きな文字で印刷

  • 日時 令和5年10月2日(月曜日)13時10分から13時55分まで
  • 場所 市庁舎東館802会議室

発表項目

  1. 「富山市スマートシティ推進プラットフォーム」の設立について(企画管理部 スマートシティ推進課)
  2. 令和5年度みんなの消費生活展の開催について(市民生活部 消費生活センター)
  3. 自動運転実証事業について(活力都市創造部 交通政策課)
  4. 呉羽丘陵フットパス連絡橋の限定開放について(建設部 公園緑地課)

写真:定例記者会見 令和5年10月2日

記者会見の内容

発表項目

「富山市スマートシティ推進プラットフォーム」の設立について

【市長】
本市は、昨年11月に策定した「富山市スマートシティ推進ビジョン」で示す「富山市版スマートシティ」の実現に向けて、企業や団体、学術研究機関等など産学官で構成する「富山市スマートシティ推進プラットフォーム」を令和5年11月に設立します。

このプラットフォームは、市民の困りごとや地域課題の解決に資する有効な多くのスマートシティ関連サービスを創出することを目的に設立するものであり、ビジョンを共有した企業や団体などによる、富山市版スマートシティの実現に資する事業を創出しようとする会員の集合体です。行政とプラットフォームが互いに密接に連携することで、スマートシティ政策を強力に推進してまいりたいと考えています。

また、令和5年11月13日には、本プラットフォームの設立総会及び会員の交流会をオーバード・ホール中ホールにて開催します。

この設立総会では、有識者による基調講演のほか、スタートアップ企業による取組の紹介なども予定しており、市内外の企業による活発な交流が行われることを期待しています。

スマートシティ政策を推進していくためには、産学官の連携が重要であり、富山市版スマートシティの実現に向け、ビジョンを共有し、多くの企業や団体の皆様に、本プラットフォームへご参加いただきたいと考えています。

なお、会員については、本日からホームページにより募集を開始します。詳細については、スマートシティ推進課までお問い合わせください。

令和5年度みんなの消費生活展の開催について

【市長】
富山市では、暮らしに役立つ知識を普及し、市民の消費生活の向上を図るため、みんなの消費生活展を開催します。この消費生活展は平成7年から始まり、今回で28回目を数えます。今年は、「新しい日常の中、みんなで築く持続可能な消費生活」をテーマに、食品ロスの問題や、健康や金融など暮らしに役立つ知識、消費者トラブルなどのパネルを展示します。

開催日時は、11月3日(金曜日)、文化の日の11時から14時までで、会場は富山駅南北自由通路を予定しています。これまでは、市民プラザを主に会場としてまいりましたが、今回はより多くの方に見てもらい、関心を持っていただけるよう、会場を富山駅に変更をしました。

展示の内容としましては、消費者団体による、省エネや食品の保存に効果的な冷蔵庫の整理法や、余った食材を持ち寄って料理するサルベージパーティの実施結果、フードドライブなどの食品ロス削減をテーマとした展示、各種団体による啓発コーナーをはじめ、リサイクル品抽選販売やバザーなどを予定しています。

各展示やコーナーには、展示内容に関するクイズを掲示しており、来場者はクイズを解きながら会場を巡り、消費生活や環境問題などについて、楽しく学んでいただきたいと考えています。入場無料、事前申込も不要ですので、ご家族、ご友人お誘いあわせの上、お気軽に立ち寄っていただければと考えています。

自動運転実証事業について

【市長】
本市では、郊外や中山間地域における生活の足となる交通手段の確保や、バス運転手不足の解消などに向けて、最先端技術を活用した持続可能な公共交通サービスを提供するため、婦中地域朝日地区において、レベル2の技術を活用した自動運転車両の実証実験を行うこととしました。
これまで、自動運転技術を有する事業者や自動運転に必要な高精度3Dマップを作成する事業者などとともに実証実験の方法やルートの検討などを行い、国に提案したところ、採択されたものです。

実験に先立ちまして、オープニングセレモニーを10月20日(金曜日)14時から朝日公民館にて開催するとともに、報道機関の方々を対象とした試乗会を行いたいと考えています。
また、前日の10月19日(木曜日)には、富山市自動運転移動サービス推進協議会の方々など、関係者の試乗会や、小学校、交通事業者などの視察を受け入れる予定としています。
地域住民に乗車していただく一般運行の期間については、10月23日(月曜日)から11月9日(木曜日)までの、平日及び祝日、14日間となります。
なお、自動運転の監視やサポートを行う遠隔監視設備などについても、19日、20日の試乗会の際にご覧いただけます。

運行については、月曜日から金曜日までの10時から1日5往復運行し、停留所については、朝日公民館を起点に6か所設けることとしており、運賃は無料となります。

実証内容としましては、自動運転のレベル4を目指した実証、雪環境での実証、公共交通軸との連携となります。なお、雪環境での実証については、令和6年2月上旬を予定しています。

運行ルートについては、地域住民の生活の足としても活用していただきたいことから、朝日公民館を起点に、婦中行政サービスセンターやJR速星駅、病院、商業施設の5か所の停留所を経由することとしています。

本市としましては、自動運転に関し、地域住民から安全性への理解を得るといった、社会的受容性の向上が重要と考えていることから、期間中に学校や地域などからの視察を受け入れるとともに、今回の実証データや利用者・地域住民へのアンケート調査などによる効果検証を行い、自動運転サービスの今後の展開について検討してまいりたいと考えています。

乗合バス速達便運行社会実験について

【市長】
本市では、乗合バスの速達便による乗車時間の短縮や、増便による混雑の緩和などで、利便性の向上を図るとともに、JR高山本線における災害時等の補完機能、いわゆるリダンダンシーとしての可能性を検証するため、10月より笹津線において、速達便を2本増便する社会実験を実施いたします。

期間は、令和5年10月2日(月曜日)から令和6年3月29日(金曜日)までの平日となります。
対象とする路線は、笹津線の「笹津」停留所から「富山駅前」停留所の間となります。本路線は、運行頻度が高く、バス路線の中でも利用者が多いことから、市では「イメージリーダー路線」として位置付け、先導的かつ重点的に、新型車両の導入や停留所等の整備を支援してきました。
次に、停車する停留所につきましては、全33停留所中、利用者の多い主要な10停留所に停車することとしております。
運行時間につきましては、笹津発6時55分と、7時25分発の2便となります。所要時間は、最大で約10分の短縮となり、JR高山本線の笹津駅から富山駅間と同等の所要時間となります。
運賃につきましては、通常運賃と同額で、現在お持ちの定期券の利用も可能となっておりますので、ぜひご利用いただき、その有効性を感じていただければと思います。

この社会実験は、昨年度策定しました「高山本線ブラッシュアップ基本計画」に位置付けた施策でもあり、JR高山本線とのネットワーク機能の強化による利便性向上や、JR高山本線の事故や悪天候による運休などの緊急時の補完機能についても、効果検証を行いたいと考えております。

呉羽丘陵フットパス連絡橋の限定開放について

【市長】
呉羽丘陵は、市街地に近い里山として、豊かな自然環境や、古墳群、城跡などの歴史・文化遺産などが数多くあり、呉羽丘陵内の呉羽山公園と城山公園にまたがる散策路、「呉羽丘陵フットパス」は多くの市民に親しまれています。
しかし、これまで「呉羽丘陵フットパス」は、県道によって分断され、信号や横断歩道もなく、接続性や回遊性に課題がありました。この解決とさらには呉羽丘陵の活性化のため、「呉羽丘陵フットパス連絡橋」の整備工事を令和2年度から進め、完成を迎えることとなりました。
この連絡橋の完成を記念し、呉羽丘陵フットパス連絡橋開通式を10月26日(木曜日)、10時30分から連絡橋の北側橋詰の富山観光ホテル跡地において開催します。

この「呉羽丘陵フットパス連絡橋」の構造は、単径間(たんけいかん)()(ごう)(つり)(ばし)というケーブルなどの引っ張る力でつり下げる形式の吊り橋で、歩行者専用の人通(じんどう)(きょう)です。主塔間隔124メートル、有効幅員は1.8メートルとなっています。

今後は、城山側の園路や、呉羽山側の園路及び広場の整備を予定しており、令和8年度の完成を目指しています。そのため、この間の平日は、連絡橋周辺の整備工事を行っていることから、「呉羽丘陵フットパス連絡橋」を10月28日(土曜日)から土日、祝休日に限り、9時から16時30分まで、これは日没を考慮してですが、一般開放します。
また、12月から翌年3月の冬季間については、連絡橋までの通路の融雪装置が未整備であることから安全のために閉鎖します。連絡橋の周辺広場など全体の整備が完了するまでは、ご不便をおかけしますがよろしくお願いいたします。
なお、強風や雷など安全が確保できない場合には、連絡橋を閉鎖することがあります。その場合は、富山市ホームページにてお知らせします。

通行ルートについては、呉羽山側広場内の仮設通路を通行し、連絡橋を渡っていただき、城山側は、未整備のためそのまま折り返して戻ってきていただきます。車でお越しの場合は、50台程度、旧富山観光ホテル駐車場に駐車できます。連絡橋周辺広場の整備が完了するまでの暫定的な運用となりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

「呉羽丘陵フットパス連絡橋」からの眺望の資料をご覧ください。今年度新たに、「立山あおぐ特等席」として連絡橋が追加指定されました。写真は令和5年1月と令和5年9月に撮影したものです。富山市街地側を見た眺望ですが、このように、連絡橋から壮大な立山連峰を望むことができます。反対側は、二上山や富山新港、新港大橋、稲葉山などを一望できますので、この連絡橋が本市のランドマークとして新たな名所となり、呉羽丘陵の活性化、ひいては本市の観光振興に大いに資することが期待されます。

質疑応答

【記者】
本日から大山地域でAIオンデマンド交通システムの社会実験が行われたり、今後、婦中地域で自動運転の社会実験が予定されたりと、今年度は旧町村地域で交通に関する社会実験が相次いで実施されていますが、その理由やねらいをお聞かせください。
また、関連して、コンパクトシティ政策の中で公共交通を見たときに、富山市中心部は路面電車の南北接続など一定のラインに達しているかと思いますが、旧町村地域では課題も多いと思います。旧町村地域での今後の交通政策として10年先を見据え、どのようなビジョンを描いているのか、そのビジョンの実現のために現在どのような課題があると考えているか、この2点についてお聞かせください。

【市長】
人口減少や少子・超高齢化が非常に進行しています。車を自由に使えない高齢者等の交通弱者の移動手段や、郊外や中山間地域における生活の足となる交通手段を確保することは、ますます重要な課題になっていると考えています。
このことから、今年度は、新たなモビリティサービスなどを活用した社会実験を行うこととしています。主な社会実験としましては、一つに本日ご紹介した婦中地域における「自動運転」、二つに大山地域における「AIオンデマンド交通」、三つに大沢野地区をはじめとする郊外部でのグリーンスローモビリティの運行、四つに市営八尾コミュニティバスのルートやダイヤの見直しです。
これらの取組については、これまでの交通政策に関する計画に基づき、「地域特性に応じた多様な生活交通の確保」をねらいとするものです。
今後、これらの社会実験の効果検証をしっかり行い、郊外や中山間地域の生活の足を確保するとともに、将来に向けて安心できる持続可能な移動サービスを提供してまいりたいと考えています。

次に、交通政策についてのビジョンについてですが、現在の本市の交通政策は、平成19年に策定した「富山市公共交通活性化計画」や平成28年度に策定した「富山市公共交通網形成計画」に基づいています。一つに公共交通軸の活性化によるコンパクトなまちづくり、二つに地域特性に応じた多様な生活交通の確保、三つに公共交通の利用促進の基本方針の下、旧市や旧町村の分け隔てなく、まちづくりと連携した公共交通ネットワークの形成を図ることを目指しています。これまで、旧町村の核である地域生活拠点と都心部をつなぐ公共交通として、JR高山本線や富山地方鉄道不二越・上滝線の活性化、幹線バス路線の維持、活性化、さらには、地域内でのコミュニティバスや乗合タクシーの運行などを行ってきたところです。

さらに、今年度は、より利便性の高い持続可能な公共交通を実現するため、これまでの交通政策を踏襲した「富山市地域公共交通計画」を策定することとしています。その計画には、自動運転やMaaS(マース)などデジタル技術を実装する交通DXや、EV車両の導入など脱炭素を推進する交通GXなど、地域公共交通をリ・デザイン、いわゆる再構築する新たな視点を盛り込むとともに、JR高山本線ブラッシュアップ施策に国の支援制度を活用することなどを位置づけ、関係者の共創による、実効性の高い計画となるよう努めてまいりたいと考えています。

なお、地域公共交通をめぐる課題としては、少子高齢化や新型コロナウイルス感染症などの影響により地域公共交通を取り巻く環境が大きく変化しており、厳しいものであると考えています。交通事業者の経営努力のみでは持続可能で利便性の高い公共交通を維持、確保することが困難であると考えています。本市としましては、公共交通は市民の社会生活や地域の経済活動において必要不可欠な公共財であり、その役割や重要性がこれまで以上に高まっていることから、引き続き、関係機関と連携し持続可能な公共交通の実現に努めてまいりたいと考えています。

【記者】
先月、JR城端線と氷見線が条件付きで(あいの風とやま鉄道に)引き継がれるということが示されましたが、市長の受け止めをお聞かせください。
また、あいの風とやま鉄道の運行経費について、現在、(県内)全15市町村が負担しています。城端線、氷見線の負担についてはどうあるべきなのか、沿線市のみという話も出ていますが、市長の考えをお聞かせください。

【市長】
呉西6市町村、特に沿線市の市長の方々は非常に熱心に取り組んでいらっしゃると思います。地域交通として城端線、氷見線は非常に大事であると受け止めており、その地域において、なくてはならない公共財だと考えています。したがって、JR(西日本)やあいの風とやま鉄道におかれましても、先般、発表もありましたが、このような動きに関しては肯定的に捉えていらっしゃいます。ぜひうまく存続して欲しいと考えています。
経費の負担については、あいの風とやま鉄道については県内15市町村の全てが応分の負担をしていますが、今回この沿線市の市長のコメントにもあるように、沿線市が主たる負担をしていくというように聞いていますので、私としては、方向性としてはそれで良いのではないかと考えています。

【記者】
高岡市において、高岡市長と市議会議長のアメリカの姉妹都市への訪問で利用するビジネスクラスの旅費が、エコノミークラスの6倍になるという話があります。富山市は距離や公務の内容によって、ビジネスとエコノミーを使い分けているということでしたが、市民の納得が得られないのではないかという話もあります。このことについて市長の受け止めをお聞かせください。

【市長】
おそらく高岡市も条例や規約に則り支出されているという前提があると思います。富山市でも富山市旅費支給条例に支給基準などを設定しています。具体的に言うと、距離や公務内容、出張に行く者の階級によって異なります。そのような基準に則って厳正に行っているところです。
今回の高岡市の判断については、高岡市が市の基準に則って判断されたことですので、私が富山市長として特に申し上げることは何もございません。

しかし、富山市のことを考えてみると、私が市長になってから、昨年はスペインに出張に行ってまいりました。これは公務出張ですので、行き帰りの国際線はビジネスクラスを使わせていただきました。時間でいうと(片道)13時間前後と、現地の航空機はエコノミークラスを利用して、(約)2時間半を要して現地に入りました。
これは富山市のことしか言えませんが、その時は公共交通に対する施策などについて、マドリード市、バルセロナ市、サンセバスティアン市で視察をしました。特にバスの運行形態、トラムとのアクセスについては非常に優れたものがありました。バス停や鉄軌道の駅での情報発信にデジタルサイネージがふんだんに使われており、バスの遅れや次のアクセスへの情報などを発信していました。それらを(参考に)早々に富山駅のバス停にデジタルサイネージを設置して、富山市内で再現しています。また、現在、大沢野地域の笹津から富山駅まで(路線バスの)速達便を設けており、JR高山線(を利用した場合)とほぼ同じ(所要)時間で富山駅に到着します。このような便の運行にも(視察の内容を)参考にしたことは非常に有効だと思います。いわば何を持ち帰って来るか、どのような視察をするか(といった)中身が問題だと思います。
(また、)サンセバスティアン市と富山市は、公共交通や観光政策、DXといった内容で協定(協力確認書)を結びました。それが発端となりG7富山・金沢教育大臣会合(の関連事業として)、サンセバスティアン市、富山市など、全部で四つの国のこどもがオンラインで公共交通について話し合い、発表する場を実現できました。こどもの公共交通の国際会議が実現したということです。そこで作ってきた人脈や今後のやりとりを、どのように両市の発展につなげていくかということが非常に大事です。その成果がしっかり見えれば、市民の皆さんにも説明ができるし、納得ができるのではないかと考えています。

もう一つ、今年5月にギリシャのアテネに行ってまいりました。これは国連のヨーロッパ委員会(国連欧州経済委員会)のPPPフォーラム(に参加したもの)です。世界最先端の研究をしている研究者、企業の方、デベロッパーの方、我々のような行政関係者などが集まる会議であり、私はそこで2回、富山市の事例などを発表させていただく機会を得ました。そのような方々の前でしっかりと富山市の政策を訴え、質問を受けたりしながらコミュニケーションを取って、PPPの現実について勉強し、富山市は日本の中では官民連携が進んでいる方ですが、今後さらに違った形でのPPPの可能性というものを(成果として)持ち帰って来ましたので、さらに議論を進めてまいりたいと考えています。
なお、副産物としまして、例えば、「大学に来て今回の話をして欲しい」、「富山市を視察させて欲しい」(といったオファーがありました)。国際的に見てPPPというジャンルで富山市はこのような(高い)位置付けであり、このようなオファーがあることによって、富山市そのもののプライドも上がっていくことにつながっているのではないかと実感しました。したがって、ビジネスクラスで行くのか、エコノミークラスで行くのか、ファーストクラスで行くのかということは、しっかりとその仕事の中身によって使い分け、その仕事をしっかりするというのが本筋ではないかと考えています。

【記者】
金曜日(9月29日)に北部中学校の事案にかかる調査組織からの報告書の要旨が公表されました。市教育委員会と市長で立場の違いはあると思いますが、いじめはあったけれど、それが(自死の)直接的な原因ではないと結論付けられたことについて、市長の受け止めを教えてください。

【市長】
まず、お亡くなりになられたお子さんにおかれましては、非常に残念に思っております。ご家族、保護者の皆様には、本当に残念であり、心からお悔やみを申し上げます。
その上で、報告の内容を聞くと1年生の時にいじめがあったということは、調査委員会で結論づけられています。一方、学校の対応、教育委員会の対応としましては、いじめの重大事態だということの認識がなかったということです。
私は、当該生徒が不登校であった現実や、少なくとも1年生の時にそのような相談を受けたのであれば、現場の担当者や教育委員会の担当者だけが判断するのではなく、どうして組織的に事案を話し合って組織として判断ができなかったのかということを非常に残念に思っています。現場を預かる先生や学校のスタッフの皆さんには、現場は大変だと思いますが、しっかりと今回の事案を受け止めていただき改善を図っていただきたいと思いますし、教育委員会においても、しっかりと早期の改善を図っていただきたいと思います。
今回の調査結果を私は非常に厳粛に受け止めています。非常に重いことです。第一義的には教育委員会かもしれませんが、市長部局としても、これまでと同様に、今回のことも含め、意見交換をしながら改善に努めていきたいと思いますし、二度とこのようなことを起こさないように協力していきたいと思っています。

【記者】
北部中学校の事案にかかる調査報告書要旨では、再発防止のための不登校支援として、学校以外の居場所確保の必要性も指摘されています。具体的には不登校特例校の設置や、民間のフリースクールに通う際の交通費や授業の公的助成の導入の検討を挙げています。不登校特例校の設置に向けては、理科室といったすべての特別教室を備わった場所を確保することや、実際に通うための交通手段の確保など財政的な課題もあるかと思います。報告書を受けて、こどもの居場所の整備に関して、財政的な観点も含めて、市長の考えをお聞かせください。

【市長】
不登校特例校の設置に関しましては、宮口教育長を中心に、他市の状況などを非常に精力的に視察したり、事例の研究を熱心にしていただいていると報告を受けています。非常に大事なことだと思っています。富山市でもこれまで校内に適応指導教室を設置するなど支援してまいりましたが、報告書の中には、それらをさらに増強するなど、居場所のないこどもたちの教育環境をもっと整えるべきだという趣旨の記述もあったと報告も受けています。財政的な支援も、どのようなことができるのか、これからの議論になりますが、不登校特例校とはどうあるべきか、通学距離(の問題)もありますし、本市に設置するにはどのような場所が適切なのかということなど、教育委員会で調査されていますので、まずはその報告を待ちたいと思います。
私も、必要があると判断がされた場合、あるいは現在の社会状況を見て多様な学びと多様な居場所づくりという面からも、個人的には必要なのではないかという立場ですので、その経費も含めてしっかりとサポートをさせていただきたいと思っています。

【記者】
先ほどの質問にあった(海外出張の)飛行機のエコノミークラスとビジネスクラスに関して、アテネに行かれた時もビジネスクラスだったということでよろしいでしょうか。

【市長】
国際線がビジネスクラスです。(詳細は)改めて、担当課に確認していただければと思います。

【記者】
スマートシティ推進プラットフォームについて伺います。プラットフォームの具体的なイメージがつかめないのですが、これは何か団体を作って、定期的に意見交換や情報共有をしていこうということでしょうか。設立総会では交流会がありますが、その後は会員同士でどのような取組をイメージしているのかお聞かせください。
また、これは民間の方から提案をもらい、それを行政で実施していきたいということなのか、それともあくまで民間主導で取り組んでもらい、それを市で支えていきたいということなのか、考えをお聞かせください。

【市長】
まず、プラットフォームの事務局機能は富山市が負うことになります。その(プラットフォームの)中身(構成)は、ビジョンを共有した企業や団体などによる富山市版スマートシティの実現に資する事業を創出しようとする会員の集合体となっています。市内外の企業や学術研究機関にも入っていただきたいと思います。あるいは東京(など市外)で起業した方、起業して間もない方などはこのような場に来ていただき、自分のビジネスを広げたり、ビジネスの芽を探索したりするには非常に良いプラットフォームだと思いますので、いろいろな方に入っていただきたいと思います。
この中には、専門家による運営委員会を設けます。規則や法律、技術、事例などに詳しい有識者が入る委員会ですので、そことのやりとりをしながら、企業や団体、大学がこのプラットフォームで事業を創っていくことになります。その事業の芽というのは、あくまでも市民の困りごとや地域の困りごと、役所のサービスの困りごとなどをデジタルの力を使って解決していこうということになってきます。
スタートアップ企業の方々にも参加していただくということですが、会員区分など詳しいことはスマートシティ推進課にご確認ください。

【記者】先般閉会した富山県議会での高岡テクノドームの整備をめぐるやりとりについて伺います。知事が、議論が少し不十分だったと答弁するなど、なかなか前に進んでいない、停滞しているような印象を受けました。この一連のやりとりについて、事業の進捗なども含めてどのように受け止めていますか。

【市長】
県議会の議論のことなので、今回の件について私から申し上げることはありませんが、私が県議会に在籍していたときからあった話です。もちろん呉西の方々には非常に期待感もあると思いますので、入札が不落になったり、それ相当の理由があると思いますので、そのような問題点を取り払って、関係者同士納得のいく議論の中で進んでいただきたいと思います。これは、私が(県議会議員として)当時携わっていた立場でということであり、今回の議論に関して、(市長として)私が申し上げることはありません。

 

※発言内容を一部整理して掲載しています。・・・富山市広報課

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビ株式会社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

ご意見をお聞かせください。

このページに問題点はありましたか?(複数回答可)

このページに関するお問い合わせ

企画管理部 広報課
〒930-8510 富山市新桜町7番38号
電話番号:076-443-2012
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。