定例記者会見 令和6年1月4日

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ページ番号1014527  更新日 2024年1月19日

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  • 日時 令和6年1月4日(木曜日)13時10分から13時45分まで
  • 場所 市庁舎東館802会議室

発表項目

なし

写真:定例記者会見 令和6年1月4日

記者会見の内容

発表項目

令和6年能登半島地震について

【市長】
まずは、令和6年能登半島地震について、富山市の現状を報告します。
富山市でも震度5強、現地(能登地方)は最大震度7でした。加えて、元日の夕方、16時10分でした。富山市も震度5強という強い揺れに見舞われ、同時に津波警報が発令されました。

この地震により、石川県では多くの方がお亡くなりになられています。心から哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方にはお悔やみを申し上げます。
本市の市域内においては、幸い人命が奪われるようなことはありませんでしたが、本市の中学生が保護者とともに輪島市に帰省中に被災しました。中学生1名が亡くなられたとの情報があり、現在、詳細を確認中です。
また、負傷された方をはじめ、家屋に被害を受けられた方、津波や地震に不安を募らせた方々、全ての皆様にお見舞いを申し上げます。

本市においては、地震発生直後、直ちに職員が参集しました。同日、17時には災害対策本部を設置し、避難所の設置や情報収集、情報発信にあたるとともに、21時には本部員会議を開催し、私からは、被災した市民に寄り添う姿勢を大切にしながら迅速に対応にあたること、また、市政の停滞を招かないよう一丸となり覚悟をもって対応に当たるよう呼び掛けたところです。

これまで、84か所の避難所を開設し、最大で1月1日19時30分時点で約8,100人の皆様が避難されていたところです。

また、災害対策本部では、毛布や食料等の災害支援物資の運搬、暖をとるための灯油の調達、断水や漏水への対応、陥没やひび割れが生じた道路の通行規制や簡易的な補修などの応急処置などを行ってまいりました。
現時点での被害状況といたしましては、人的被害が重傷者2名を含む16名、火災が2件、公的施設の被害として、杉原小学校の体育館の吊り天井の一部が落下するなど、施設の壁面における剥離(はくり)、ひび割れといった建物破損や設備や備品の破損なども多数報告されています。

次に、被災者への支援について申し上げます。
今日で地震発生から4日目となりますが、被災した市民の皆様が一日も早く、通常どおりの生活を送ることができるよう、発災当日の夜間には、災害ごみの回収や罹災(りさい)証明書の発行、市営住宅への一時入居などについての情報提供を行ったところです。
既に、一昨日(1月2日)から災害ごみ収集の受付を開始しており、これまで50件ほどの相談を受けています。
また、昨日(1月3日)から富山市役所において、罹災(りさい)証明書等の受付を開始し、本日からは各行政サービスセンター、中核型地区センターでも受付を開始したところであり、昨日時点で90件の申請を受け付けています。

次に、今回の本市の被災に際し、中核市市長会をはじめ、災害時協定を締結している近隣の自治体や東京都調布市、岡山県総社市から、ご支援の申し出を多数いただいているところです。大変心強く、ありがたく感じているところであり、今後、状況の変化に応じて応援をいただくことも検討したいと考えています。

最後になりますが、いまだ、震度1以上の有感地震が頻発しています。余震に不安を感じる日々が続いているところです。
本市といたしましても、平穏な市民生活が一日も早く訪れるよう、避難所の開設準備はもちろん、被害を受けられた方への支援に、市一丸となって、鋭意、取り組んでまいりたいと考えています。市民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願いします。

質疑応答

【記者】
災害対応について伺います。昨年の夏以降、豪雨災害や熊の人身被害が相次いだ中で、課題として、市民への注意喚起の難しさを語っていらっしゃいましたが、今回、発生からまだ4日目という段階ですが、今後の検証という意味で、避難所の開設から受け入れ、運営、物資の運搬、それ以外の部分でも、一連の対応の中で難しかった部分はありますか。

【市長】
今回、報道の方々の注意喚起がものすごくタイムリーで速かったため、着の身着のまま避難所に向かわれた方が非常に多かったわけです。その結果、(最大で)約8,100名の方々が84か所の避難所に避難されたということでした。その分、命が助かったということだと感じています。非常に感謝申し上げます。
その際、84か所(の避難所を)を同日に開設したため、例えば、災害時の救援物資、毛布や食料、水といったものについて、配送が避難所からの要望に対して追いつかなかった、遅れ遅れになったという点が反省点の一つに挙げられると思います。例えば、毛布を3,950枚、水を2リットルペットボトルで1,752本、ビスコやクラッカー、パンといった食料を2,930食、これらを14班体制で配りました。ところが、84か所中の何か所かは、配り終えるのに日付を越えるほど(時間が)かかったと聞いていますし、避難所から「配給が遅い」という苦情も出たと聞いています。この辺りは改善点として、例えばブロック別に備蓄(拠点)を充実させ、地域の方々が自助努力で取りに行ける距離ごとに備蓄拠点を設けていくことや、災害協定を結んでいる民間企業もたくさんあるので、このような方々にも相談しながら、どうすれば早く届けられるかということをこれから検証していきたいと思います。
また、灯油の配達も、(県が災害時協定を締結している)富山県石油商業組合の方々にお願いして配送していただきましたが、何よりも暖を取ることは非常に大事ですので、このようなことから言うと災害協定は非常に大事だと改めて感じたところです。
加えて、災害の避難の初動時は、市からのホームページや防災無線での呼びかけもさることながら、やはり報道の第一報というのは非常に効果があると改めて感じたところです。市としては、罹災(りさい)証明書の発行や被災された方への救援、支援体制、支援施策があるので、しっかり伝えていきたいと思います。

【記者】
先ほどの発表内容について伺います。富山市の中学生の方が輪島市に帰省中であり、中学生が亡くなったとの情報を得ていて、(帰省中の方と亡くなった方が)同一かどうか確認中ということでしょうか。

【市長】
調査した(情報を得た)ルートが消防や警察、県などの発表ではなく、ご家族側からの確認のようなところもありますが、正式な発表を待たずして、こちらが把握したということです。輪島市に帰省中に被災し、中学生1名が亡くなられたとの情報があるということです。これは本市の中学生です。保護者とともに輪島市に帰省中ということです。ご家族から情報が来ていますが、しっかりとした正式発表ではありませんので、そのような言い方をさせていただきました。

【記者】
端的に言うと、富山市の中学生が輪島市で亡くなられたという情報を得ているということでしょうか。

【市長】
そうです。

【記者】
富山県西部の被害が大きく伝わってきていますが、富山市での被害の件数、建物の全壊、半壊などの件数はわかりますか。

【市長】
現在調査中です。

【記者】
富山市ではどのような被害が一番深刻な影響を与えるものだと捉えていますか。

【市長】
土砂崩れや地すべり、今回の規模の地震でわかりましたが、液状化(があります。)。全容把握はこれからですが、液状化によって家屋が傾いたり、塀が倒れる、道路が陥没する、マンホールが浮き上がるという箇所がこれからますます増えてくると思います。液状化が起こると車で逃げられないなど(影響が)いろいろと出てきますので、もっと注意啓発していかなければならないところではないかと感じています。

【記者】
富山県が本日、県単独の支援を発表していますが、富山市として被災された方に応急的な支援など、独自に今回の地震に対応して何か打ち出す考えはありますか。

【市長】
必要に応じてだと思います。現在の(支援の)メニューも含めて、しっかり周知するようにしていきたいと思います。
加えて、例えば、(地震によって)家に住めなくなったということがあれば市営住宅を利用していただくなど、これは富山市民に限らず、周辺市町村や隣県などを含めて、東日本大震災の時に東北の方々に市営住宅を提供させていただいたという経験もあるので、現在、市営住宅で利用できるものがどのくらいあるのか調査中です。

【記者】
市内の中学生1名の方が輪島市で亡くなられたということでしたが、亡くなられた中学生の年齢や性別などわかっていることはありますか。

【市長】
今のところ、わかりません。

【記者】
何か判明した場合、市から発表する予定等はありますか。

【市長】
今のところそれも正式発表を待っている状態です。

【記者】
それは警察や消防といったルートからの発表ということでしょうか。

【市長】
そうです。

【記者】
能登半島地震で輪島市に帰省中の中学生に関連してもう少し詳しく教えていただきたいのですが、家族から情報提供があったのはいつですか。

【市長】
教育委員会で教職員の安否確認、児童生徒の安否確認を行っている、その一環で判明したと側聞しています。(詳細は教育委員会の)担当にお聞きいただければと思います。

【記者】
通っている学校で安否確認を進める中で判明したということでしょうか。

【市長】
それも含めて(教育委員会に確認してくださいということ)です。私が把握したのは今日の午前中です。

【記者】
亡くなられた日はいつですか。

【市長】
把握していません。

【記者】
能登半島地震で被災してどういう状況で亡くなられたかということは確認されてないということですか。いつから輪島に行って、輪島のどういうところで亡くなられたのでしょうか。

【市長】
本市の中学生が保護者とともに輪島市に帰省中に被災したということしか把握していません。

【記者】
富山市の方が現地で亡くなられたといった情報は、この中学生一人ですか。

【市長】
私が把握しているのは、現在この方1名です。

【記者】
今後の対応をお聞かせください。市として保護者(に対して)や通っている学校等で対応される予定はありますか。

【市長】
それもこれからです。

【今本副市長】
市の教育委員会での対応になります。
何かあれば教育委員会にお問い合わせください。

【記者】
避難所の開設について伺います。特に今回、津波があったということで、富山市の北部地域では津波を恐れて多くの方が避難所に避難された、小学校などに駆け付けられたということですが、これに伴って市に対しての苦情や本来こう対応すべきだったのではないかといったことは何かありますか。

【市長】
一つは、住民が、避難所を開錠する職員よりも早く避難所に着いたといった現象が発生しています。したがって、避難所に入れないということで、窓ガラスを割って避難所の中に入って、自ら避難所の開設準備をされていたと(聞いています。)。窓ガラスを割って入って開設されること自体は、緊急事態ですからやむを得ないと感じていますが、窓ガラスを割ることによってけがをされるということも考えられますので、今回のような同時多発的に避難所を開設しなければならない時は、こちらの方(本部からの操作)で開錠ができるようなシステムを導入するなど、何か(対応を)検討していきたいと感じています。

【記者】
津波に伴って大渋滞が起きたという話もありますが、津波への防災対策、市民への周知など、どのように考えていらっしゃいますか。

【市長】
特に北のほうから南、低いところから高いところへ向かう道路においては、大渋滞が発生したということを把握しています。このことによって、結局避難所にたどり着けず、またご自宅に帰られた方も多数いるとも聞いています。まず初動として、ご自宅の高いところに逃げていただく、避難所でも高いところに逃げていただく、近くの高い建物で開放していただけるところに入れていただくなど、いろいろあると思うので、そのようなことも含めて、津波が来る時は数十秒から数分で来ますので、避難計画やその周知を再度検討しなければならないと考えています。

【記者】
(小中学校では)新学期を迎えますが、一部の小学校で天井が落下したと聞きましたが、小中学校は予定どおり始められるのでしょうか。

【市長】
杉原小学校で天井が落下して避難所開設ができなかったということがありましたが、体育館は使用不可能ですが教室は使えるとのことですので通常どおり授業を始めると(聞いています。)。
加えて、北部中学校の職員室はじめ管理棟が、屋上の給水タンクの漏水によって水浸しになり、現在、復旧作業中ということです。水が出ないので手洗いやトイレが使用できないので、復旧状況をみて再開すると聞いています。その他の学校については、破損箇所はありますが、特に授業には差し障りないと伺っています。

【記者】
北部中学校が新学期を予定どおり始められるかどうかは検討中ということですか。

【市長】
そうです。

【記者】
市民の方に対して、災害への備えという部分でこういったことに普段から力を入れてほしい、気をつけて欲しいということがあればお聞かせください。

【市長】
今回の場合、テレビの第一報を見て逃げられた方が圧倒的に多かったんですね。着の身着のまま逃げて来られたということです。自分で用意できる災害時の備蓄品、こういうものを持たずに着の身着のまま逃げられた方が非常に多くて、市民の方々には、どのような災害が起こるかわからないので、非常時の備蓄品、水や乾パン、食料、衛生用品等を含めて準備をお願いしたいということも啓発していかなければならないと感じました。
加えて、多くの方は自分の家の近くの一時避難所に来られるわけですが、車に乗って高いところの避難所や親戚の家を目指される方も多数いらっしゃるわけです。また、「高台に逃げてください。」というアナウンスだと高いところへ逃げる方もいるわけです。「このような時、自分はこういう方と連絡をとって、この場所に逃げる。」ということをもう少し整理することも、市民の皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

【記者】
教育委員会の話かもしれませんが、今回(の地震)は、お正月の16時10分に発災し、多くの家庭は、お子さんとご両親などが近くにいる状況での地震でした。それでも道は混雑したということです。これが平日の16時10分だと、(こどもが)学校にいる時間で、こどもと連絡がつかない保護者が出てきて、もっと混乱すると思いますが、改めて学校に災害発生時の対応等の検討や見直しを求めていくような考えはありますか。

【市長】
教育委員会とも相談しながらの話になると思いますが、まず児童生徒に自分の身をどうやって守ればいいかといった教育は必要だと感じています。それと同時に、授業中に今回のような大地震が起きたらどうするか、大雨や台風に遭遇したらどうするかなど、学校にいる時や登下校中の災害想定ということをしなければならないと思います。そのようなことも含めて、教育委員会と災害について意見交換していきたいと思います。

【記者】
今週末に富山市内の多くの地域で、はたちの集いが予定されていますが、他の自治体では既に延期が決まっているところもあるということです。富山市はどのようになりますか。

【市長】
基本的には自治振興会が主催ですので、開催するしないは自治振興会の判断になると思います。正月の間に光陽小学校区で中止が1件ありました。その他は、現在使用できなくなっている呉羽ハイツで合同開催する予定だった呉羽地域においては、各自治振興会が主催で、6自治振興会がそれぞれ分散して開催することが決定したと聞いています。その他のはたちの集いについては今後、どのようにされるか判断を待っているところです。

【記者】
今日の午前中に災害対策本部員会議がありましたが、そちらではどのような内容が報告されたのでしょうか。

【市長】
県の要請なんですが、氷見市に2人1組を3班、合計6人の職員を派遣するということを聞いています。同時に、給水車両を氷見市に本日から8日まで1台、職員とともに現地に入って給水活動をするということを聞いています。給水活動や人員派遣については、氷見市の要望によって延長する可能性もあります。その他、道路や橋(りょう)、斜面、その他の破損箇所の報告、これは各担当部局に内容を聞いてください。先ほど質問にあった学校施設等の破損状況の報告等も、担当部局に聞いてください。災害対策本部はしばらく開設し、適宜(本部員会議を)開催し、情報を共有していきたいと思っています。多数、各部局から報告がありましたので、気になるところがあれば直接聞いていただければと思います。

【記者】
職員派遣は給水のためにですか。

【市長】
違います。給水班は給水班で、給水車1台と上下水道局の職員2人が、1台と2人セットで本日から8日まで(派遣します。)。延長もあり得ます。加えて、避難所やその他の応援業務に、2人1組体制で3班、計6人(を派遣する)ということです。

【記者】
まだ余震の恐れもありますが、現状、各地域などで片付けや復旧が進んでおり、今後、市長として懸念されることは何かありますか。

【市長】
近くでは長野の水害がありました。その時の水害では、例えば、一般の家庭ごみは当たり前に出てきますので、これをどうやって処理していくのかという問題が一つ出てくると思います。それと、もう一つは、やはり今回の大規模災害の後には大量の災害廃棄物が出ますので、これをどのように広域処理していくのかという問題も出てくると思います。もう一つは先ほど市営住宅を提供するという話をさせていただきましたが、(能登地方など)地震が続くところに仮設住宅を作っても、恐ろしくてそこにいられないという方もいるわけです。そのような方はやはり周辺や隣県の我々が用意するような住宅に一時入っていただくといった手当が必要になってくると思います。いずれにしても、まだ被災地や被災県からの要望が来ていませんので、その状況を見ながらいつでも対応できるようにしておきたいと思います。

【記者】
例えば、県内であれば氷見市、若しくは石川県の方から被災者の方を受け入れるようなことも準備されいるのでしょうか。

【市長】
そうです。その準備のための、調査をしています。

【記者】
北部中学校で中学生の方が亡くなった件で、再調査の有無は現在どのようになっていますか。

【市長】
調査組織から昨年の11月28日に調査報告書をいただきました。保護者の方のその報告書に対する所見も、同じ日にいただいたところです。これを今、しっかり精査していますので、例えば、いじめ防止対策推進法などに照らして、適切な判断をしてまいりたいということで、現在、予断を持たずに精査しているという段階です。できれば1月中に何らかの形でお伝えできれば良いと考えています。

【記者】
11月に別件で重大事態意見書も提出されていますが、これについてはいかがでしょうか。

【市長】
それについては、教育委員会からしっかりした調査報告を保護者の方にされたという報告を私は受けていませんので、提出された保護者の方と教育委員会と、まずはしっかりと意思疎通をしてくださいということを教育委員会には言っています。まだその段階です。

 

※発言内容を一部整理して掲載しています。・・・富山市広報課

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