平成15年12月市議会定例会提案理由

平成15年12月定例市議会の開会にあたり、提出いたしました案件の概要について申し上げます。

はじめに

最近の我が国経済は、個人消費は概ね横ばいで推移しておりますが、変化の芽も見えており、設備投資は増加し、企業収益も改善が続いております。また、雇用情勢は依然として厳しいものの、持ち直しの動きもみられ、景気は回復軌道にあります。

先行きにつきましても、アメリカ経済などが回復する中で、景気の上向きの動きが続くものと見込まれますが、今後の株価や為替動向には留意が必要とされております。

このため、国においては、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」の早期具体化により、構造改革の一層の強化を図るとともに、政府・日銀は一体となって、金融・資本市場の安定及びデフレ克服を目指し、引き続き強力かつ総合的な取り組みを行うこととしております。

本市におきましても、健全財政の堅持に十分配意しながら、景気の回復と雇用確保、地域経済の活性化に努めているところであり、先般も、300人の雇用計画を持つ情報産業の誘致が決まったところであります。

次に、市町村合併についてでありますが、「富山地域合併協議会」が設置されて半年余りが経過いたしました。このため、市内7ブロックにおいて、合併協議の状況や新市建設計画の案などについて、中間報告をさせていただいたところであります。また、新市の名称を「富山市」とすることなどが決定いたしましたが、今後とも新しい魅力ある都市づくりに向けて、引き続き鋭意協議してまいります。

JR富山港線の路面電車化については、検討委員会から経営形態などについて中間報告をいただいたところであります。今後、この検討結果を踏まえ、新会社設立や路面電車化許認可業務など、運行の準備を整えてまいりたいと考えております。

さらに、永年の懸案でありました、都心地区小学校の統合につきましても、その具体的一歩を踏み出すことができました。

本市は、これらを含め多くの諸課題を抱えておりますが、私は、今後とも、市勢発展と市民福祉の向上のため、全力を傾注してまいります。

提出案件について

次に提出いたしました案件について、その概要を申し上げます。

1.予算案件

予算案件については、当面実施を必要とする事業について補正を行うものであり、
一般会計で、8億4,900万余円を追加するものであります。

一般会計では、商工業振興資金の貸し付けにおいて、運転資金、経営安定資金や創業者支援資金の貸し付けが大幅に伸びていることから、貸し付け預託に必要な経費を計上したほか、商店街の防犯カメラ設置や「株式会社まちづくりとやま」が中心商店街に設置するコミュニティ施設に対する支援、農作物の冷夏被害対策の特別防除に対する支援、富山港線路面電車化に必要な経費、星井町小学校と五番町小学校の一次統合に必要な経費などを計上しております。

次に、継続費の補正につきましては、公営住宅布目団地3号棟の建替工事について、国の内示額の増に伴い年割変更するものであります。

水道事業及び公共下水道事業会計におきましては、積雪寒冷地域等において公共事業の円滑かつ効率的な執行を図り、事業の平準化を推進するため、その期間と限度額を設定する債務負担行為の補正を行うものであります。

2.その他の案件

次に、予算以外の案件について申し上げます。

まず、条例案件といたしましては、富山市立学校設置条例の一部を改正するものなど4件であります。

契約案件は、公営住宅布目団地3号棟新築主体（その1）工事及び（その2）工事の2件であります。

その他の案件といたしましては、富山市市道路線認定及び廃止に関する件など2件であります。

以上が、今回提出いたしました案件の概要であります。

なにとぞ慎重審議のうえ、適正な議決をいただきますよう、よろしくお願いいたします。