定例記者会見 令和7年3月3日

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ページ番号1016759  更新日 2025年3月17日

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  • 日時 令和7年3月3日(月曜日)13時10分から13時35分まで
  • 場所 市庁舎東館802会議室

発表項目

  1. 新たな公共交通サービスの開始について(活力都市創造部交通政策課)
  2. 富山市科学博物館「サイエンス・ラボ」の完成とオープニングイベントについて(教育委員会事務局科学博物館)

写真:定例記者会見 令和7年3月3日

記者会見の内容

発表項目

新たな公共交通サービスの開始について

【市長】
公共交通のさらなる利用促進に向けて、3月から新たな公共交通サービスを3つ開始します。

一点目は、富山港線の富山駅停留場における可搬式運賃箱の導入についてです。
本市の路面電車については、南北接続を契機に、大変多くの方にご利用いただいており、特に富山駅北側の富山港線区間においては、通勤・通学時間帯の利用が非常に混雑していることに加え、乗客の半数以上が利用する富山駅での降車に時間を要するなど、運行への影響が課題となっていました。
このことから、これまで降車は車両の前方扉からのみとしていましたが、本日3月3日から、富山駅停留場において、平日朝の利用者の多い時間帯に限り、車両中央部の乗車扉の外に可搬式の運賃箱を新たに導入し、乗車扉からも降車できるようにしました。これにより、降車時間の短縮と混雑緩和が期待されます。
また、この可搬式運賃箱においても、現金に加え、えこまいかや全国交通系ICカードが利用可能となっています。
なお、乗車についてはこれまでどおり、全ての方が降車した後に、車両中央部の乗車扉から乗車していただきます。
運賃箱を設置する場所は、富山駅停留場の南側、新幹線高架下に位置する1番ホームと3番ホームです。平日朝7時30分から8時30分までの時間に富山港線区間から到着する電車が対象となります。
このほかにも、花火大会やまちなかでのイベントなど、路面電車利用者の多い時間帯におきましても可搬式運賃箱を導入するなど、運用機会の拡大を図ってまいりたいと考えています。

二点目は、JR高山本線の西富山駅における西側からのアクセス改善になります。
現在、整備を進めている西側アクセス通路については、3月27日10時からの開通式後に供用を開始します。
これまで、西側の寺町けや木台から駅までアクセスする際には、南側の踏切まで迂回していました。しかし、本通路の供用により、下りホーム側からも駅に入ることができるようになります。これは、寺町けや木台の中心部からだと思いますが、駅までのアクセス時間が約6分短縮されるほか、呉羽丘陵フットパス連絡橋や呉羽丘陵多目的広場を目的地とした新たな人の流れ、新たな利用が創出されるなど、JR高山本線の活性化に加え、地域の活性化にも寄与するものと考えています。

三点目は、市営八尾コミュニティバスにおけるEVバスの導入です。
富山市総合交通計画に掲げた交通GXを推進するため、市営コミュニティバスにおいて初めてEVバスを導入し、3月31日から運行を開始します。なお、3月26日には、越中八尾駅周辺で試乗会を開催する予定にしています。
導入するEVバスは中核線をはじめとする路線で運用することとしており、一回の充電で約280kmの走行が可能となります。
EVバスは、CO2の削減が見込まれることや、災害時に電源バッテリーとして活用できるなど、様々なメリットがあることから、本市の公共交通のイメージアップや活性化に寄与することを期待しています。

今後も地域住民や利用者ニーズを的確に把握しながら、利便性の高い公共交通サービスを提供してまいりたいと考えています。

富山市科学博物館「サイエンス・ラボ」の完成とオープニングイベントについて

【市長】
富山市科学博物館では、最新の科学や社会情勢の変化に対応するため、「富山市科学博物館展示更新計画」を策定し、展示物などの整備を進めています。このたび、第1期事業として「サイエンス・ラボ」の整備が完了間近となり、3月22日にオープンすることとなりましたのでお知らせします。

この「サイエンス・ラボ」は、実験・観察・工作など多目的に活用でき、40人程が観覧できるスペースとして整備しているものです。
学芸員や研究者による科学実験ショーや、植物や昆虫などを大型モニターに映し出して紹介する解説イベントなどを行い、科学のおもしろさを伝え、興味、関心を深めていただくことを目的としたものです。

3月22日(土曜日)、23日(日曜日)の2日間、オープニングイベントを開催します。両日ともに、7回、30分程の実験や観察イベントを行います。観覧については、先着順で、当日9時10分から受け付けます。おひとり2タイトルまで観覧できます。

イベントの内容は、元大阪市立科学館館長の斎藤(さいとう)吉彦(よしひこ)氏による「世界一かんたんブーメラン」や、富山大学教育学部准教授の(げっ)(そう)(ひで)()氏による「音の不思議をしらべよう」のほか、科学博物館学芸員によるさまざまな実験や解説を予定していますので、どうぞ皆さん足をお運びください。

質疑応答

【記者】
富山市では、「すしのまちとやま」ブランド化事業に取り組んでいますが、2024年の家計調査で、富山市がすしの支出額が全国1位になったことについて、受け止めとこれからの抱負などをお聞かせください。

【市長】
2024年の総務省統計局の家計調査における、「すし(外食)」部門の支出額において、本市が初めて全国1位、額にして23,185円となったことは、市民の皆様の日頃の食事の中で寿司を身近に感じていただいていることの表れであると感じており、合わせて「すしのまちとやま」として富山市が報道等で取り上げられたことについても、私自身、大変嬉しく思っています。
このことは、市民の皆様のみならず「富山県(すし)商生活衛生同業組合」や「富山ます寿し協同組合」等の関係各位のご協力のもと、本市が進める「すしのまちとやま」事業や、富山県が進めている「寿司と言えば、富山」事業が相まって、官民一体となって進めてきたことが、良い結果に結びついたのではないかと感じています。
これまでも富山市では、「天然のいけす」と言われる富山湾の新鮮で多彩な海の幸が味わえる好立地を()かし、都会と比べリーズナブルなお店が多いことや、地元の寿司職人のレベルが高く、洗練された、価格の割に大変レベルの高いお寿司が味わえるということを、SNSや各種イベントでPRし、実際に店舗へ足を運んでいただき、気軽に寿司を楽しんでもらえるよう県と協調して活動を進めてまいりました。
今後の取組としましては、「すしのまちとやま」のフレーズをさらに広げていくために、市内外への情報発信をさらに強化してまいりたいと考えています。具体的には、SNSを通じて本市の寿司の魅力を継続して発信していくとともに、3大都市圏である東京、大阪、名古屋においてPRイベントを開催したいと考えています。
また、昨年から多くの市民の方に好評をいただいている「ます寿しの食べ比べ」セットの販売についても、4月のチンドンコンクール会場で実施します。このほか、秋には国内外問わず多くの方が行き交う東京駅でも「ます寿しの食べ比べ」セット(の販売)を企画し、これからも県の取組と連携しながら「すしのまちとやま」を盛り上げてまいりたいと考えています。
今年はニューヨーク・タイムズの「2025年に行くべき52か所」に選定されていますので、本市が特に国内外から注目される1年になると考え(ています。)。この絶好の機会を捉えて、観光面に限らず、シティプロモーションの推進の観点からも本市の魅力を幅広くしっかりとPRし、本市の知名度向上につなげてまいりたいと考えています。

【記者】
本日の発表項目に公共交通サービスの利便性を向上させる新たな取組がありましたが、これまでもいろいろな利便性向上の取組を行ってきたと思います。藤井市長の任期の1期目がもうすぐ終わりますが、この公共交通を便利にさせる取組について、コンパクトシティ(政策や)、スマートシティ(政策)を進めていく上での位置付けをどのように考えていますか。
また、この1期目でどのくらい進められたか、手応えをどのように感じていますか。

【市長】
まず、公共交通の利便性を高めていくことの位置付け(について申し上げます。)。コンパクトシティ政策は、富山市のすべての政策の基本にある、基礎的な政策ですが、このコンパクトシティ政策の最も重要な政策の一つが公共交通の活性化です。公共交通を活性化させることによって、例えば、私がいつも言っているとおり、車を運転できない交通弱者の方や(運転)免許を返納したお年寄りの方々が歩いて公共交通で移動できると(いうことがあります。)。いろいろな集会に出たり、コンサートに行ったり、買い物に行ったり、お医者さんに行ったり、福祉施設に行ったり、いろいろあると思いますが、(車を使わずに公共交通で)移動が可能になるということ(があります。)。人口減少社会の中で、持続可能な都市を形成していく面において、この公共交通サービスを高めていくことは非常に大事だと思っています。
加えて、本市は、環境未来都市、環境モデル都市に選定されていますので、(マイカーによる)CO2(排出)の削減の観点からも、マイカーで移動するよりも公共交通を利用していただいた方が温室効果ガスの削減につながり、環境面でも非常に良いところもあります。
(さらに、)健康面では、公共交通を利用することによって、より多く歩くということがありますので、健康寿命の延伸につながっていきます。
まちづくりの観点、将来の人口減少社会への対応という面でも、非常に大きな効果があるのではないかと思っています。

1期目の手応えですが、公共交通の活性化、今まで基本としてきた軌道線である市内電車と鉄道線であるJR高山線や富山地方鉄道などがありますが、これまで以上に公共交通の利便性を高めていかなければならないと(考えています。)。
しかし、コロナ禍を経て、利用者数が減っているという状況になっています。そして、これから先は人口減少社会ですので、なかなか劇的に増えないという状況の中で、まず基本となる市内電車のような軌道線と、現在ある富山地方鉄道やJR高山本線、あいの風とやま鉄道などの基本線の利便性をしっかりと高めていくということを、1期目の中でいくつかできたのではないかと(思います。)。その一つが、今日、(発表した)利便性を高めていく政策になっているということだと思います。
それと、私は、コンパクトシティ政策にスマートシティ政策を重ねていく中で、駅や主要なバス停までアクセスする部分が富山市は弱いです。(富山市は)郊外が広いですし、平たんに広がったような市域です。ですから、大山(地域)のAIオンデマンドバス(の運行)や、現在、自動運転バスの実証実験を2年(にわたって)実施しましたが、この分析をしながら、どのようなところで実装可能なのかということも引き続き検討していきたいと思っています。グリーンスローモビリティは駅北で実装しましたが、今度、岩瀬地域において住民主体で実証実験を実施していただくということになっています。そのような2次交通をしっかりと1次交通の駅やバス停までアクセスさせるような取組について、いくつか実装できたところはあったのではないかと思います。
しかし、これは、住民の方々にご理解いただき、利用していただかないと何の意味もないので、まずは実証実験をいくつかできたことは良かったと思っていますが、その実装に向けて、一つでも二つでも、その地域に合った2次交通をちりばめていきたいと思っています。手応えと言うか、今後の課題だと思います。

【記者】
「すしのまちとやま」の取組に関して伺います。
3大都市圏でのPRイベントを開催したいということでしたが、これはどのぐらいの時期にどういったイベントを企画しているのか、お聞かせください。

【市長】
詳細は、担当課に聞いていただければと思います。
今まで実施したことのない3大都市圏で実施するということですので、新しい取組だと思っています。

【記者】
公共交通に関して伺います。
(2月5日に、)富山地方鉄道に関して(県と沿線市町村の)首長で在り方検討会が開催され、一定の支援を決められましたが、富山地方鉄道が求めていた満額回答ではなかったと思います。報道では、富山地方鉄道側としては減便や、場合によっては廃線といったことも検討するといった反応もあったと言われていますが、そのような富山地方鉄道側の反応について、市長はどのように受け止めていますか。

【市長】
まず前提として、富山地方鉄道は、コロナの後においても非常な経営努力をされていると大変評価させていただいています。赤字だとわかっている路線も、公共(交通)サービスを維持していく(ことを)会社の使命として、そういった鉄道線もしっかり維持していただいてますし、自社の資産を売却したりしながら資金繰りをしていただいたり、大変な努力をされていると思っています。
また、全国の鉄道線の中で、運行にかけているコストは、富山地方鉄道は一番低く抑えている鉄道です。そのような創意工夫も含めて、大変な営業努力、経営努力をしていらっしゃることを前提として申し上げます。
その上で、経営努力の範囲でできないところは廃止も考えるという話でしたので、これは民間企業として当然のことだろうと思っています。
その一方で、富山地方鉄道の本線や立山線など、富山県にとって重要な観光資源に直結している、要は立山や黒部、キャニオンルートなど富山県が誇る観光資源に直結しているような鉄道線があるわけです。そういう部分は赤字なんですね。これをどのように考えていくかということは今後の課題になってくると思います。それは富山地方鉄道のご意見も聞きながら、我々、沿線の首長も含めて、富山県にもしっかりと入っていただいて、そのような赤字路線をどうするかをしっかり考えていきたいと思っています。
今は赤字でも、まちづくりの観点でうまく運行を変更していくなどすれば、黒字に転じる区間もありますので、そういうところは前向きに、これも県や沿線首長、富山地方鉄道にももちろん入っていただいて、今後、考えていきたいと思っています。
いずれにしても、富山地方鉄道が廃線も決断する(可能性がある)とおっしゃったというのは、やはり、民間の経営努力の範囲外であるというところで、これ以上やっても黒字の見込みはないということの表れだと思いますので、それは理解できます。

 

※発言内容を一部整理して掲載しています。・・・富山市広報課

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