暮らしに花と潤いを 2022年6月5日

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ページ番号1002980  更新日 2023年1月6日

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過日、3年ぶりに富山の春の風物詩「となみチューリップフェア」を訪れた。最終日の午後であったが、沢山(たくさん)の家族連れや観光客で賑(にぎ)わい、会場は笑顔と活気であふれていた。自分が子どもの頃は両親に連れられて、親になってからは子どもを連れて、そして今つき合ってくれるのは妻と末っ子の二人であるが、ここへ来るといつも晴れ晴れとしたうれしい気分になる。
また、チューリップといえばかつては赤・白・黄色が定番であったが、このフェアは約300品種300万本のチューリップが咲き誇る国内最大級の花の祭典であり、その姿や色彩の豊かさには毎回驚かされる。リニューアルされたチューリップタワーから眺める大花壇の地上絵や、富山の春をイメージした色とりどりの「花の大谷」をはじめ、実に見どころが多く、子どもからお年寄りまで誰もが楽しめる展示内容である。フェアの歴史は1952年(昭和27年)に第1回を開催、砺波市のチューリップ栽培の歴史は1918年(大正7年)にさかのぼるそうであるから、実に100年を超える歴史を持つのである。

さて、話は変わるが、ゴールデンウィーク中には、摘花したチューリップ約30万輪を再利用して街を彩る「TOYAMA SMILE FLOWER CARPET(トヤマスマイルフラワーカーペット)2022」が開催された。色鮮やかなフラワーカーペットが、富山駅周辺や富山城址公園、太閤山ランドや国宝瑞龍寺など、県内14カ所で観光客や多くの県民の目を楽しませてくれた。県内民間企業のアイデアで、廃棄されていた花をフラワーカーペットとして再利用し、さらにイベント終了後は染色やインクに再生されるのである。コロナ禍で顕在化した花の廃棄問題「フラワーロス」に対し、「一輪の花のいのちも無駄にしない」という理念のもと、富山県の花であるチューリップを観光資源として利用し、街の賑わいづくりや参加した県民のボランティア意識の醸成にも寄与しているのである。

富山市では、これまで花と緑に溢(あふ)れた潤いのあるまちづくりを推進するため、城址大通りや路面電車環状線沿線での「フラワーハンギングバスケット」の設置や、「花と緑のフェスティバル」などを開催している。また、本当にうれしいことに、市民の皆さんが主体となって公園や道路の植樹桝(ます)を花で彩る、そんな地域愛溢れる活動も盛んにおこなわれている。

春には松川や磯部をはじめとする市内各地の桜並木や呉羽丘陵に広がる白い梨花の絨毯(じゅうたん)を皮切りに、一年を通して四季折々の花が楽しめる富山市である。命の限りに咲き誇る花々をゆったりとした気持ちで楽しみ愛(め)でる、そんな潤いのある年にしたいものである。

写真:生け花
執務室の生花に心が癒やされる

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