令和6年能登半島地震備忘録~明日のために(3)~ 2024年4月5日

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ページ番号1015252  更新日 2024年4月5日

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呉羽山断層帯に起因する大地震による本市の被害想定は、何も対策を取らない場合は建物で全壊が31,073棟、半壊が91,544棟、死者1,451人、負傷者8,389人という甚大なものである(平成23年・富山県防災・危機管理課調査報告より)。

大地震から私たちの大切な命や財産を守るには、「自助・共助・公助」の取り組みが重要であるが、発災直後において命を守るために特に大切な「自助」と「共助」について、能登半島地震を振り返りながら一緒に考えたい。

さて、台風や豪雨などと異なり、地震の発生は予測が困難であると言われている。いつ襲ってくるかわからない大地震や大津波ゆえに、その災害リスクを正しく理解した上で、私たちができ得る「日頃からの備え」が必要不可欠となる。

まずは「自助」の観点での日頃からの備えとしては、倒れやすいテレビや家具を固定する、窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る、家を耐震補強するなど住家の安全性を高めることが非常に有効である。また、本市や県が提供しているハザードマップを家族や職場で確認し、避難場所や避難経路、津波や土砂崩れなどの地域で起こりうる災害の特性を把握する。その上で実際に歩いて避難訓練することが大切である。水やレトルト食品・常備薬・モバイルバッテリーなどの災害時持ち出し品をリュックサック等に詰めて常に持ち出せるように準備しておくことや、家族との連絡方法や安否確認方法、待ち合わせ場所などを事前に話し合って決めておくことも必要である。

その上で発災後のご自身の「初動」だが、大きな地震(震度5弱以上)発生時には気象庁による「緊急地震速報」が発表されるので、素早い判断で机の下に身を隠し慌てて外に飛び出さないなど自分自身の命を守る行動をとることが何よりも大切になる。また、海域の地震であれば「津波警報」が発表されるので、津波浸水区域内にいる場合は区域外に速やかに避難する必要がある。正しい初動には訓練が必須なので、屋内外においての初動訓練を家庭や職場でぜひ実施していただきたい。

次に「共助」の観点からであるが、地域や職場などで行われる防災訓練に積極的に参加することが大切である。定期的な自主防災会活動や、地域に要支援者がおられる場合はあらかじめ支援する人を決めておくことも必要である。災害時には地域における助け合いが必要なので、町内会行事にも日頃から積極的に参加して近隣住民との顔の見える良い人間関係を作っておくことも重要である。

本市では、防災危機管理部が中心となり今回の震災における災害対応の検証を行っている。沿岸地域から山間地域までさまざまな地域特性を持つ広大な富山市ゆえに、それぞれの地域が災害時の「自助・共助・公助」の取り組みの大切さを共有し、市民の皆さんと力を合わせて災害に強い「安全・安心な富山市」の実現にまい進したい。(つづく)

写真:自宅の防災グッズ(水、非常食、薬など)
自宅の防災グッズ(水、非常食、薬など)

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