米国紀行その3 ~コーニング・ガラス美術館~ 2025年9月5日

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ページ番号1017624  更新日 2025年9月4日

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ワシントンD.C.にある世界銀行本部で開催された「土地会議2025」を終え、翌5月6日にワシントン・ダレス空港を飛び立った。経由地のデトロイト空港で市ガラス美術館の土田館長らと合流し、コーニング市にあるエルマイラ空港へと向かった。コーニング市は、ニューヨーク州の西部・オンタリオ湖の南、スチューベン郡にある人口約1万人の水と緑が豊かな地方都市である。目的地に着いたのは深夜。あいにくの雨模様で空港の周辺は明かりもまばらであった。翌朝、日の出とともにホテル周辺をゆっくりと散策してみると、愛犬と散歩する人や、ランニングを楽しむ人、公園の緑地では野生のリスにも出会うことができた。雨上がりの朝は少し肌寒かったが、木々の緑は鮮やかで空気も澄んでおり、すがすがしい朝のひと時を過ごすことができた。


さて、この日は、米国出張の2つ目の目的である世界最大級のガラスコレクションを有するコーニング・ガラス美術館を視察した。同美術館は、約3,500年間にわたる重要なガラス美術・工芸作品約5万点と、ガラスに関する貴重な歴史的資料を豊富に所蔵している。また、ガラス作家を育成するため、優秀な作家に対して充実した制作指導活動を行うとともに、現代ガラス美術の普及啓発のため、一般市民向けにさまざまなガラス制作体験ができるスタジオを併設している。また、同一敷地内にあるラコウ研究図書館は、ガラス美術と歴史に関する世界有数の資料を所蔵し、専門研究員を配置するなど、ガラス美術全体を学術的・技術的にサポートする体制が整っている。加えて、作家によるライブパフォーマンス、作家の作品や美術館関連グッズが購入できるショップ、レストランなど、観光客が楽しみながら一日ゆっくり過ごせる美術館でもある。


なお、同美術館と市ガラス美術館は、「文化プロジェクトに関する相互協力協定」を締結している。キャロル・ワイト館長には、この協定に基づいた本市ガラス美術館企画展への所蔵品の貸出し、豊富な知見や技術などの提供、富山ガラス造形研究所・富山ガラス工房を含めた連携の拡充、本年11月に開催する「市ガラス美術館開館10周年記念シンポジウム」への出席要請などについて快諾をいただくとともに、市ガラス美術館・富山ガラス造形研究所・富山ガラス工房の3施設連携による「ガラスの街とやま」の取り組みを高く評価していただいた。本市としては、コーニング・ガラス美術館の世界最高峰かつ先進的な取り組みを弛(たゆ)むことなく学び、お互いの連携を深めることにより、「富山ガラス」の美術的価値と産業的価値を世界に通用するレベルにまで高めていきたいと思うのである。


駆け足であったが、コーニング・ガラス美術館でのミッションを終え、夕刻にはエルマイラ空港から翌日のマンハッタン入りのためデトロイト空港へ向かった。(つづく)
 

写真:キャロル・ワイト館長からの展示品の説明
キャロル・ワイト館長からの展示品の説明

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