風の盆に伴うオーバーツーリズム対策案について(令和5年9月7日)
本ページでは、市民の皆さまからお寄せいただいた「ご意見・ご要望」につきまして、質問・回答の形式で掲載させていただいております。
項目のタイトルが質問・回答となっておりますが、ご了承ください。
質問
「風の盆に伴うオーバーツーリズム対策案」
富山市長 藤井 裕久殿
イタリアの水の都ベニスが来年から日帰り客から5ユーロ(約790円)の入場料を徴収する計画を発表しました。これを参考に、八尾も風の盆の3日間のみ入場料を徴収してはどうかと思います。従来、踊り会場や会館でのみ行われていた入場料を旧市街全域へ広げる考えです。旧市街の入り口に臨時ゲートを設け、前売り券購入者のみが入ることができます。もちろん旧市街周辺を含む町民は対象外とし、要配慮者についての検討も行います。
収入は、今後の祭り開催や後進育成、環境整備に充てます。ベニスと同じ800円をこれまでと同じ来場者20万人が払うと1.6億円にもなります。半分でも8千万円です。仮に風の盆の年間運営費が3千万円として、5千万円が残ります。
旧市街への入場料導入により、混雑が緩和され、町民もゆとりある本来の風の盆を楽しめると考えます。
現状は町内近隣には宿泊施設が限られ、日帰り客が多い状況です。ツアー会社は集客により金銭的恩恵を受けていますが、町民は無償で踊りを提供しており、収益分配が不均衡です。町民の不満や疲弊が課題と感じます。
オプション提案となりますが、自律運営できる風の盆となるため、合意の方法や運営にもひと工夫していただければと思います。一人一人が公正に参画できることが風の盆の継続には重要です。
DAO(分散型自治組織)という仕組みがあります。参加者一人一人が平等に発言や投票権を持つため、合議に至るまでにしっかり話し合います。また、個人の貢献度合いに応じた報酬が分配されます。これであれば町内の老若男女や、市内外、国内外の風の盆ファンも参加でき、新たな取り組みに発展する可能性があります。新潟県長岡市の旧山古志村ではこのDAOの仕組みを導入し、アートによるまちづくりを行っています。
実現にあたっては検討や調整すべき事項が多いかと思います。風の盆を持続可能な地域文化として発展させるため、旧市街入場料導入について検討いただけると幸いです。
富山市出身 ※ ※※※
回答
このたびは、貴重なご意見をいただきありがとうございます。
おわら風の盆については、一般社団法人越中八尾観光協会やおわら保存会、富山市など関係者で構成するおわら行事運営委員会が主催者として行事を運営しております。
※様のご意見のとおり、おわら風の盆におけるオーバーツーリズムについては、取り組むべき課題の1つとして行事運営委員会でも認識されております。
ご提案にありましたイタリアのヴェネチア(ベニス)が導入する入場料につきまして、わが国でこれに相当する制度といたしまして、来訪者に負担を求める法定外目的税である宿泊税や環境協力税などとして課税している自治体の例があります。
しかしながら、期間を限定したり、特定のエリアへの入場を対象とした適切な徴収が難しいことから、現時点では、こうした制度を導入することは考えていないところです。
しかしながら、本市としましても、今後の収入確保の方策や、来訪された皆様に楽しんでいただけるような行事となるよう改善を図ることは重要であると考えており、課題の解決に向け、行事運営委員会とともに引き続き検討してまいりたいと考えております。
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