「視察報告(3) スペイン・サン・セバスティアンにて」

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ページ番号1019623  更新日 2026年11月4日

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 去る5月に実施した視察の最終目的地であるスペイン王国バスク地方のサン・セバスティアン市では、「美食の街」として世界的に高い評価を得ている同市の名所である、「バル街」を視察した。

 バル(Bar)とは、スペインやイタリアなどの南ヨーロッパで古くから市民に親しまれている飲食店である。市民は、モーニングやランチ、夕方からはワインやピンチョス(小さく切ったパンに具材をのせ、串で固定した一口サイズの料理)と会話を楽しみながら、バルを2~3軒はしごするという文化を持っている。それぞれのバルが、特徴のある料理やバラエティーに富んだピンチョスを提供しており、旧市街地にある100軒を超えるバルは、市民や観光客で連日の賑わいを見せている。ワインや料理の美味しさに加えて、にぎやかで気軽な雰囲気、あちらこちらで飛び交う会話や笑い声が実に良い雰囲気を醸(かも)し出している。まさに「人生を楽しみ、謳歌(おうか)している」といったところであろう。この雰囲気を味わうために、多くの人々がこの地を訪れるという事実も納得ができる。

 今回の視察目的は、一つに、サン・セバスティアン市長を表敬訪問し、イノベーションおよび起業、ガストロノミーおよび食文化、観光、都市ブランディングなどの政策分野で協力確認書を取り交わし、双方の市政発展のための交流と情報交換を継続的に行うこと。

 二つに、同市の経済・観光・起業支援を行う公的機関である「フォメント・サン・セバスティアン」と、経済発展に資する政策について意見交換し、本市の商工労働政策に活かすこと。

 三つに、1870年に開設された伝統あるブレチャ公設市場において、富山市物産振興会と共同で物産イベント「TOYAMA DAY(トヤマデイ)」を開催し、富山ガラスや八尾和紙などの工芸品の展示とともに、地元の飲食店主やメディア関係者、観光客などに富山米に地元の鮮魚を使用した握り寿司と富山の日本酒を振る舞い、本市の食と観光の魅力を発信すること。

 四つに、調理技術のみならず経営や文化など多角的な視点から、食やガストロノミーを専門的に学ぶことができる産学官民連携の大学、「バスク・クリナリー・センター」の関連施設で、市内中心部にある研究所や市民も利用できるコワーキングスペースなどを視察し、農産物・水産物の生産や料理・サービスの提供に関わる人材育成を体系的に学ぶことである。

 さて、サン・セバスティアン市と本市の共通点は、新鮮な魚介類や農産物などの豊富な食材と、さまざまなジャンルで一流の料理人が地元食材を活かして実に美味しい料理を提供している点だろう。近年、多くの観光客が「すし」を食べに本市を訪れるようになった。リーディングプロジェクトの「すしのまちとやま」の推進はもとより、本市の「食」に関わる全ての皆さんとの連携を強め、「美食のまち富山」の可能性を追求していきたいと思う。

たくさんのお客さんでにぎわうバル。
たくさんのお客さんでにぎわうバル
サン・セバスティアン市との協力確認書締結。
サン・セバスティアン市との協力確認書締結

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